議論のあるMSの「Recall」機能、ついにプレビュー版を公開
Microsoftは、議論になっている「Recall」機能について、何回か延期を繰り返したものの、「Windows Insider Program」のメンバーがテストするためのプレビュー版の公開をついに開始した。 今回の発表は、「Windows Insider Blog」の長い記事という形が取られた。記事には、Insiderプログラムへの登録方法、Recallの使い方などの詳しい説明がある。また、「Recallの開発に対する研究者とセキュリティコミュニティーの功績」を率直に認めているほか、この機能が新しい「Windows 11」プレビュー版でどのように実装されているのかについて、次のような詳細な説明がある。 InsiderとRecallユーザーには、スナップショットが間違いなく自分たちのものであることを知ってほしい。われわれがみなさんのPCからMicrosoftやサードパーティーにスナップショットを送信することはなく、トレーニングのためにスナップショットを使うこともない。Microsoftは、暗号化されたみなさんのデータを閲覧するキーにアクセスできない。そのため、みなさんが「Windows Hello」を削除した場合、われわれはみなさんのスナップショットを復元できず、PCのリセットや新しいPCへの移行が必要な場合も、われわれはみなさんのスナップショットを復元できない。今後の更新では、みなさんがこうした場合に備えてキーのバックアップを保存する方法を提供する。今のところ、「Copilot+ PC」はみなさんが顔、指紋、PINを提示した場合のみ、Recallを利用するためのキーを提示する。 この発表で、MicrosoftはRecallについて、「クレジットカード、パスワード、暗証番号(PIN)のような機密情報」を検知して、そのような情報を含むスナップショットについては保存や格納がされないようにブロックするようプログラムしたと述べている。テスターは、どのような状況でも保存がされないように、アプリやサイトを指定して除外できるほか、「Settings」(設定)のオプション(デフォルトではオフ)によって、テスターが、Recallからの除外を選ぶアプリとサイトの詳細を、匿名で共有できるようになる。 Recall機能が含まれる「Preview Build 26120.2415」(KB5046723)は、「Windows Insider Dev Channel」の登録ユーザーに提供されている。 今のところ、この機能を利用できるのは「Snapdragon」プロセッサー搭載のCopilot+ PCのみだ。Advanced Micro Devices(AMD)とIntelのプロセッサーを搭載するCopilot+ PCへの対応は、今後の提供になるとMicrosoftは説明している。また、今回のプレビューは、対応言語が中国語(簡体字)、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語に限られている。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。