ヨーコ・ゼッターランドさん“調整”の上位チーム撃破でポイントゲットを!バレー女子五輪へ展望
バレーボール女子のパリ五輪の出場権を懸けた最後の戦いとなるネーションズリーグ(NL)が始まる。6大会連続五輪へ、世界ランク9位の日本は、15日(日本時間16日)に1次リーグ(L)・トルコラウンド(R)初戦で同1位のトルコに挑む。92年バルセロナ五輪銅メダルのヨーコ・ゼッターランド氏(55)が日本の戦いを展望した。 日本は、古賀、井上、石川、林らのサイドアタッカーは安定した戦い方が計算できる。一方で、ウィークポイントのミドルの働きが重要になる。日本は、大型でパワーのあるチームを苦手としている。強打を抑え切れず、逆にブロックされる場面が目立つ。サーブで相手を崩すというのは、大前提だが、ミドル陣の頑張りが必須になる。 どれだけ、ブロックでワンタッチを取れるか、相手ブロックをいかに速い攻撃で振り回せるか。セッター、関のトスワークにどれだけ、山田や荒木らが応えられるか。関は現在の日本ではミドルを使うのがうまい数少ないセッターだ。そのコンビが機能すれば、日本は優位に試合を展開できる。 今回のネーションズリーグでは、既にパリ五輪の出場権を獲得しているチーム(トルコ、米国、ブラジルなど)と、獲得できてないチームでは戦い方が違う。五輪を決めていれば、新たな戦力を試すなどメンバー選考に専念できるし、五輪本番までのコンディションを整えていくことを考えながら試合を進め、相手のデータも収集できる。日本は収集される側だ。日本は五輪切符を取るまでは、勝負に全力投球するしかない。“調整”しているランク上位チームを倒しポイントを加算し、逆に、下位のチームに負けてポイントを失うことは避けたい。初戦の世界ランク1位のトルコを倒せば、一気に勢いがつく。(元米国代表、92年バルセロナ五輪銅メダリスト・ヨーコ・ゼッターランド)
報知新聞社