妹ちゃかされ弟の心は決壊、思い察した両親に救われた 家族のエピソード通し、いじめ予防訴えた中学生の作文、コンテスト最優秀賞
長野県飯田市の中学2年生、報告会で朗読
第73回「社会を明るくする運動」県作文コンテストで、飯田市高陵中学校2年の桑原煌河さん(14)が、中学校の部の最優秀賞を受賞した。桑原さんは、市役所で開いた報告会で受賞作品を朗読した。
桑原さんは、弟が妹をちゃかした相手の髪をつかんでしまったエピソードを題材にした。髪をつかんだ時の弟の心情を「心が決壊した」と表現。弟は反省もしていたが、両親が、妹を守ろうとした上での行動だったと理解してくれたことで「弟はこの先もっと、優しくなれる」と記した。 さらに、罪を犯してしまった人にも心が決壊した理由があるはずだ―として、「話を聞いてもらえること、受け入れてもらえることこそ、犯罪やいじめを防ぐカギなのではないか」と訴えた。 コンテストは、県内の小中学生を対象に実施。家庭や学校での日常の体験を基に、犯罪や非行のない地域社会づくりについて考えをまとめることを趣旨としている。飯田市からは小中学生合わせて540人が応募。桑原さんの他、4人が優秀賞に選ばれ、6人が入選した。