虎のソナタ 令和の「ダイナマイト打線」は誰? 「黒虎ユニ」復刻!打ちまくる打者出てくるはず
通算465本塁打&2452安打を放ったレジェンド、土井正博氏(サンケイスポーツ専属評論家)が近鉄に在籍した若き日のこと。遠征先の宿舎の食堂でビールを飲んでいたコーチ・本堂保次から呼ばれた。 【写真】「黒虎ユニホーム」のモチーフとなる初代ダイナマイト打線の面々 「土井、調理場に行ってガラスコップをもらってこい!」 ラッキー、一緒に飲ませてもらえる! 大急ぎでガラスコップを取りにいき、渡すと…。 ガシャーン! 大先輩はテーブルにたたきつけて、粉々に割ってしまった。呆然(ぼうぜん)とする土井選手の前で、さらに衝撃の光景が…。 「うん、これはええガラスや。おいしい、おいしい」 バリバリ、バリバリ。なんと、本堂コーチは、割れたガラスを〝つまみ〟にビールを飲み続けた。当然、晩酌を共にするどころではない。 「すごすぎる。これが、伝説のダイナマイト打線の一員なのかぁ」 にわかには信じられない、この〝ウソのようなホントの衝撃話〟。土井氏から教わって以降、虎ソナは「ダイナマイト打線」と聞くと、ガラスを食べる怪人のことばかりが脳裏を駆け巡ってしまう。良い子の皆さん、絶対にマネしたらダメですよ。死にますから。 後藤次男、金田正泰、別当薫、藤村富美男、土井垣武、本堂保次…。 オールドファンなら、指折り名前をそらんじる、戦後すぐに誕生したタイガースのダイナマイト打線。とにかく存在感がすごかったらしい。 「個性が強い人がズラッと並んでいてね。別当さんは別格のカッコよさやったなぁ。子供のころから大ファンやった」 その憧れの別当さんが近鉄の監督になり、18歳の土井少年を4番に大抜擢。不思議な縁だ。大打者への道を切り開いてくれた大恩人も「ダイナマイト打線」の不動の主砲だった。 阪神球団は23日のファン感謝デーで来季のホーム&ビジターユニホームを発表したばかりだが、今度は「黒虎ユニ」が復刻するという。ユニホームの乱発は好きではない。が「ダイナマイト打線」時代のビジター用と聞けば、興奮するファンは多いだろう。 当番デスク・阿部祐亮は2010年にも復刻していた黒虎ユニの記憶をたどっていた。