「1年間でトス5万本」福岡大から努力で東レアローズ入り、新人セッターが「飾らないうまさ」で導く名門復活【Vリーグ女子】
選手それぞれプラスの要素を引き出して
「優勝」の2文字に憧れて東レに入団した川副にとって、心強いのは同期の存在だ。福岡・博多女子中から山口・誠英高を経て九州共立大でプレーした松岡も九州ゆかりの選手。「カエデ(川副の愛称)とは中学、高校、大学…ずっと別のチームでした。私も中学までセッターをやっていましたが、カエデには『飾らないうまさ』がある。いつも『うまいなあ』と思いながら、見ていました。私たちよりも若いメンバーを一緒に引っ張って、支えていきたい」。松岡は川副と同じチームで同じ夢を追える日々に喜びを感じるという。 その明るさで東レに「新しい風」を吹かせている松岡との同級生コンビで紡いでいく物語。川副もその気だ。「性格は個々で違っても、選手それぞれが、いい部分を持っています。プラスの要素を引き出して、ポジティブな考えをチームのプレーに反映できるように、もっとコミュニケーションを取っていきたいです」。17日に21歳となった深澤つぐみをはじめ「明日の東レ」を担うサイドアタッカー陣と心を通わせながら、コートを華やかな笑顔で彩っていく。 (西口憲一)
西日本新聞社