ヨネックス×伊藤園という異業種コラボが実現! 抗菌&消臭の効果の大きい「茶殻配合グリップ」ってなんだ!?
SDGsが遅れているゴルフ業界に新風を吹き込む「茶殻配合グリップ」
先日、ヨネックスフィッティングスタジオ東京で試打&フィッティングをした時に、非常に珍しいグリップを発見しました。 【写真解説】挑戦してみる!? 自分でできるグリップ交換の手順
「茶殻リサイクルシステム」を進めている伊藤園とコラボレーションした「茶殻配合グリップ」という製品で、ヨネックスが発売を開始したそうです。 伊藤園の「茶殻リサイクルシステム」とは、「お~いお茶」などの日本茶飲料の製造過程で排出される茶殻を”身近な製品へ活用する”というコンセプトのSDGsな取り組み。今回の茶殻配合グリップは、よく知られるリサイクルとは異なり、本来は捨てられるはずの製品に新たな価値を与えて再生する「アップサイクル」といわれる取り組みだそうです。「創造的再利用」とも呼ばれているものです。 茶殻には緑茶に含まれているカテキンやテアニンなどの有効成分が多く残っていて、抗菌性・消臭性といった機能性があります。グリップの主成分であるエラストマー(合成樹脂)に伊藤園が開発した「茶配合樹脂」を配合することで「茶殻配合グリップ」が実現できたということです。
グリップの他にも、抗菌・消臭効果のあるアップサイクル建材「さらり畳」を初め、インソール、紙ナプキンなど伊藤園のアップサイクル製品は様々。今回、SDGsが遅れているゴルフ用品においてヨネックスが「茶殻配合グリップ」を発売したことは、業界にとっていい刺激になりそうです。
素手で打ってもしっとりしたフィーリングで抗菌・消臭効果も期待できる
「茶殻配合グリップ」の重量やサイズなといった基本スペックは、従来のヨネックスのグリップと同じ。クラブスペックに影響を与えないグリップになっています。
匂いを嗅いでみると、ほのかにお茶の香りがして清涼感があり、お茶の持つ抗菌・消臭効果を期待できそうでした。 握り心地は従来のエラストマー樹脂グリップに比べてわずかに軟らかめで、しっとりとしています。素手で持っても手に吸いつくようなホールド感が非常に気持ちよく、手汗をかいても簡単なメンテナンスで抗菌・消臭効果が持続できる点もうれしいです。 ヨネックス「茶殻配合グリップ」は1本1650円(税込み)と、価格も従来の樹脂グリップに比べお手頃な価格です。使い心地がよくて機能的、なおかつSDGsに貢献できるという「茶殻配合グリップ」はゴルファーを笑顔にしてくれそうです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
猿場トール