【帝王賞】キングズソードがJpnⅠ2勝目!藤岡佑「すごく強い競馬だった」 寺島調教師は鞍上の手腕を称賛
[JpnⅠ帝王賞=2024年6月26日(水曜)4歳上、大井競馬場・ダート2000メートル] 大井競馬場で26日に行われた第47回帝王賞(JpnⅠ、4歳上・ダート2000メートル)は、JRAの3番人気キングズソード(牡5・寺島)が好位からはじけて直線力強く抜け出し、上半期ダート王の座をつかんだ。重賞は昨年11月JpnⅠ・JBCクラシック以来2勝目。勝ちタイムは2分06秒9(稍重)。1馬身3/4差の2着に1番人気のウィルソンテソーロ(牡5・小手川)、さら1馬身差の3着に9番人気のディクテオン(セン6・吉岡)が入った。 単勝オッズ5倍以下が4頭と混戦模様だったが、終わってみればキングズソードの強さが際立った。スタートを決めると鞍上が押してポジションを取りに行った。「でれきば3番手、あわよくば2番手までってイメージでした」と藤岡佑。レース前のプラン通り外めの3番手で折り合った。逃げたライトウォーリアが刻んだ前半5ハロン通過は63秒8のスローペース。4コーナーから仕掛けていき直線入り口では先頭へ。外からウィルソンテソーロが迫るが脚色は勝り、上がり最速をマークし悠々と突き抜けた。 藤岡佑にとってこのレースは初勝利。「新馬戦以来の騎乗でしたが、もの凄く首が太くなって、ダートのオープン馬らしくなったと厩務員さんと話していました」と、約2年半ぶりの騎乗で成長を感じ取っていた。「正直相当(ペースが)遅いなと感じていました。向正面でうまく息も入っていましたし、遅いぶん待たないでスパートしようと考えながら乗っていました。馬自体成長してますし、ダートのチャンピオンホースらしい馬ですし、今日もすごく強い競馬だったと思うので、まだまだ活躍してくれると思います」と、さらなる期待を寄せた。 寺島師にとっても帝王賞は初勝利。「大井2000メートルのダートで大きいところを2つ取らせていただき、凄くうれしいです」と、喜びをかみ締め「枠的に(JBCクラシック)を勝った時と一緒の外で、ある程度積極的な競馬をしてほしいと思っていましたが、その通りになりました。流れもこの馬に向きましたね。スタートから1コーナーまでの位置取りでこれいいかなと。あとは安心して見ていられました」と、鞍上の手腕をたたえた。 「兄と同じ藤岡佑介騎手で勝ててうれしいです」。GⅢプロキオンSなどJRAのダートで8勝した全兄キングズガードも同厩で主戦は藤岡佑だった。その兄が重賞初制覇を飾ったのは6歳夏。自身はまだ5歳。それだけに、この先もう一段階成長しても不思議はない。「いい意味で大人になってきましたし、以前よりトモがしっかりしたので、かなり調教も踏み込んで攻めていきました。それでもヘコまずやれていました」。攻めた調教が大一番での走りにつながった。 この後は一旦、夏休みに入るキングズソード。その後はまだ未定だが海外遠征プランなども含め、GⅠチャンピオンズCなどが視野に入ってきそうだ。
東スポ競馬編集部