槙生が住んでいるエリアのイメージは○○⁉ 新垣結衣・早瀬憩W主演映画『違国日記』×瀬田なつき監督インタビュー
本日(6/7)全国公開の映画『違国日記』。原作は累計発行部数180万部を突破したヤマシタトモコの大人気コミック。人見知りで不器用な小説家・高代槙生(新垣結衣)と両親を交通事故で無くした少女・田汲朝(早瀬憩)の奇妙な交流を軸に描くヒューマンストーリーだ。今回、映画を手掛けた瀬田なつき監督に本作のこだわりや俳優陣・原作者とのエピソード、ロケ地について詳しく聞いた。
「同じ二人でも最初と最後のシーンで全然違って見えれば」
――原作『違国日記』を読んでみていかがでしたか。 瀬田「槙生と朝という、血のつながりはあるけれど性格は全くバラバラの二人が普通に一緒に暮らしている。ドラマチックなことは起こらないけれど、日々の積み重ねの中で何かが少しずつ変わっていく感じがすごく自然で。槙生と朝の話ではありながらも、いろんな登場人物たちとの関係性の中で、見えていた世界や当たり前だと思っていたものがどんどん変わっていく様子にも惹かれました。」 ――物語の鍵となる槙生と朝ですが、主演のお二人をキャスティングした理由は何だったのでしょうか。 瀬田「プロデューサーから新垣結衣さんのお名前が挙がり、改めて出演されているドラマや映画作品、バラエティ番組などを拝見していたら、コミカルな役が多いけれど、どこか飄々とした雰囲気や、実はインドア派だったりするところが槙生っぽくて魅力的だなと。出演が決まった時は、嬉しかったです。 早瀬さんはオーディションです。朝もまた難しい役で本当の高校生にしては素朴で幼いところがありながらも、一方でどこか達観しているという10代の複雑さを持っています。早瀬さんは、その感情の機微を、私の言葉に真っ直ぐに反応して繊細に演じてくださったので、ご一緒できれば楽しそうだと思いお願いしました。」 ――実際にお二人とご一緒してみていかがでしたか。 瀬田「新垣さんはとても真摯に役に向き合って、槙生という役を考えてくださる方でした。脚本では、いろいろなアイディアを出してくださり、それを反映することもありました。現場では、いつも和やかで周りへの気遣いも忘れない。みんなで一緒に映画を作っていくという雰囲気を作ってくださる方です。 早瀬さんは、ほとんど初めての映画出演だったのですが、現場に入ると臆することなく堂々としていました。早瀬さんは撮影当時、原作の朝と同じ15歳。一緒に、朝というキャラクターを、早瀬さんと重ねて探していきました。等身大でのびのびと楽しんで演じてくれてよかったです。」