1回戦敗退の名城大、大学ラスト登板の岩井天斗は甲子園で活躍した弟のグラブ使い2イニング1失点【明治神宮野球・大学の部】
◇21日 明治神宮野球大会大学の部1回戦 環太平洋大3―0名城大(神宮) 高校の部準々決勝2試合、大学の部の1回戦と準々決勝1試合ずつが行われた。大学の部では2年ぶり9度目出場の名城大(北陸・東海)が、今秋のドラフト会議で楽天から2位指名された徳山一翔投手(4年・鳴門渦潮)を擁する環太平洋大に0―3で敗れた。天理大(関西1)は札幌大(北海道)に2―1で競り勝った。高校の部では敦賀気比(北信越)が沖縄尚学(九州)に11―5で逆転勝ちし、横浜(関東)は明徳義塾(四国)を2―0で破った。 大学最後のマウンドは、うれしさと悔しさが入り交じった。名城大の岩井天斗(たかと)投手(4年・享栄)が2点を追う5回に登板し、2イニング1安打1失点。先頭への四球と失策が絡んで無死三塁とされ、適時打を浴びた。 「チームに流れを持ってきたかったが、打たれてしまって申し訳ない。最後に神宮に来られたことはうれしかった」 昨年のチームは、ともにドラフト2位で指名されたDeNA・松本とソフトバンク・岩井俊の両投手ら4年生を中心に秋季リーグで優勝。主力が抜けた新チームで、エースとして1年間走り続けた。開幕戦で完全試合を食らって4位だった春から、秋はリーグ王者に返り咲き。終盤に調子を落としながらも先発の柱として完走し、連覇に貢献した。 今大会への出場を懸けた王座決定戦からは、新グラブを使用。今夏の甲子園8強の滋賀学園高で活躍した弟・天史(てんすけ)内野手(3年)の投手用グラブを譲り受けた。「リーグが終わった後、気持ちを切り替えようと。弟の力を感じる」と神宮のマウンドでも支えになった。 前回出場した2年前は「ふわふわしていた」という全国の舞台で、今度は「対バッターでしっかり投げられた」と成長も実感。プロ志望届を提出した今秋のドラフト会議では指名がなかった。2年後の秋に笑うため、社会人野球界で腕を磨く。
中日スポーツ