【大学選手権】天理大、青学大にコールド負け 力の差を痛感 守備交錯にバントミス…「雰囲気にのまれた」
◇報知新聞社後援 第73回全日本大学野球選手権▽準決勝 青学大10―2天理大=8回コールド=(15日・神宮) 初の4強進出を果たした天理大(阪神大学)は、昨年覇者の青学大(東都大学)にコールド負けを喫した。阪神大学リーグとしては、06年優勝の大体大以来、18年ぶりとなる決勝進出はならなかった。 初回2死一塁、打ち取った当たりを天野航也遊撃手(4年=報徳学園)と下林源太三塁手(4年=天理)が交錯して一、二塁にピンチを広げると、相手の今秋ドラフト候補の佐々木泰(たい)三塁手(4年=県岐阜商)に3ランを被弾。直後の攻撃では無死二塁で2番の藤田大吾(3年=立正大淞南)がバント失敗に終わるなど、序盤からミスが目立った。 「もう少し自分たちの野球が初回からできるかなと思ったんですけど、完全に雰囲気にのまれて守備のミスと打撃のミスが重なって、初回から自分たちの野球ができなかった。藤田は(バント)うまいです、ああいうミスをすることはあまりなかったんですけど…」と三幣寛志監督。佐々木には5打数4安打6打点を献上するなど、その後も青学大打線を止められなかった。下林主将は「(青学大は)すごい余裕を持ってプレーをしていて、当たり前のように点を取って、当たり前のようにストライク取ってきて…。自分たちは準決勝で歓声も沸いている中で、ふわふわしながら、慌ててプレーしてしまった」と肩を落とした。 4番の石飛智洋右翼手(4年=出雲西)は「悔しいです。会場の空気にのまれた」と涙。初戦と2回戦で7打席連続安打と絶好調だったが、準々決勝と準決勝では計7打数1安打に終わり「最後の最後でチームを勝たせるようなバッティングはできなかった」と唇をかんだ。 ただ、昨秋の神宮大会では初戦敗退したチームはこの春、“4度目の正直”で8強の壁を突破。初の4強入りを果たすなど、成長を見せた。今年から就任し、初めて全国の舞台で指揮を執った三幣監督は「(自分も)もっと勉強しないといけない。投手の1球1球の質や打者のワンスイング、全然うちの学生とはレベルが違いましたので、本当にいい経験をさせていただいた」と前向き。石飛も「こういう舞台でチームとして経験するのは初めてだったので、場慣れというか、いい勉強にはなったと思います。もっと練習して秋、神宮に戻ってきたいです」と、さらなるレベルアップを誓った。
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