遅れる京都の紅葉、ピーク「最遅」か ライトアップ、異例の再延長も
京都の紅葉シーズンが異例の遅れをみせている。9月以降も高い気温が続いたことが影響したとみられている。京都市内の見ごろは12月に大きくずれ込み、紅葉のピークが最も遅くなる見通しも出ている。 【写真】秋の京都・嵐山は平日でも多くの観光客が訪れ、ごった返している 京都地方気象台によると、二条城(京都市中京区)にある標本木(イロハカエデ、4本)は、11月22日は1割程度の紅葉で、25日は1~2割、28日でも2~3割にとどまっている。 紅葉の見ごろ予想を出している民間気象会社「日本気象」(大阪市)は、京都市内のイロハカエデの紅葉の見ごろのピークは12月18日とみている。平年の12月5日より13日遅く、これまでで最も遅かった2015年の12月14日より4日遅いため、「最遅」を更新する可能性があるという。 担当者は「9~11月にかけての秋の気温がここ数年でもかなり高かったことが影響しているとみられる」と話す。 同社は観光スポットごとの見ごろも示している。嵐山(右京区)は12月1~14日が見ごろとみる。平年は11月中旬からだが、2週間ほど遅れているという。永観堂(左京区)の見ごろは11月28日~12月10日としている。 紅葉が遅れる影響は観光にも出ている。京都市北部の山あいを走る叡山電鉄は、線路沿いの紅葉を楽しむ「もみじのトンネル」のライトアップを「再延長」することになった。 当初は11月24日で終了予定だったが、例年に比べて紅葉の色づきが遅く、12月1日までの延長をいったん決めた。今週に入って、さらに8日まで期間を延ばすことにした。運輸課の担当者は「再延長は初めて。見ごろを今迎えているので、ぜひ足を運んで欲しい」と話す。(北村有樹子)
朝日新聞社