結婚式のご祝儀に「3万円」以外は失礼ですか? 今月は結婚式が2件あるので「2万円」ずつにしたいです。事情を説明すれば問題ないでしょうか?
ある程度の年齢になると、友人や親戚、職場の同僚などの結婚式に呼ばれる機会が増えてきます。結婚式に呼ばれるのはうれしいものの、出席のたびに渡す必要のあるご祝儀を、少々負担に感じる人も多いのではないでしょうか。さまざまな事情から2万円を包みたいが、3万円以外は失礼にあたるのではないかと悩む人もいるでしょう。 今回は、結婚式のご祝儀に3万円以外は失礼にあたるのか、2万円でも問題ないのかについて考えます。
結婚式のご祝儀の相場は3万円
結婚式に包むご祝儀の相場は、3万円とされています。株式会社リクルートが実施した「ゼクシィ結婚トレンド調査 2023」でも、招待客1人あたりのご祝儀額は、新郎新婦と友人関係にある人で、平均3万円でした。首都圏における調査結果ですが、少なくとも、首都圏において地域差はなく、どの都県でも友人1人あたりのご祝儀額は3万円となっています。 また、この結果は、2016年の調査から一貫して同じです。上司や親族など、他の関係性をもつ招待客は調査年によって若干上下しますが、新郎新婦の友人の平均ご祝儀額は、常に3万円となっています。結婚式のご祝儀は3万円が相場というよりも、1つの常識となっているといえるでしょう。
3万円以外のご祝儀は失礼にあたる?
相場こそ3万円ですが、それ以外の金額を包んでも問題はありません。ただし、ご祝儀の金額に関しては一定のマナーがあるため、注意も必要です。例えば、4万円や6万円など偶数の金額はタブーとされています。偶数は割り切れるので、「夫婦の別れ」を連想させるためです。 基本的には奇数の金額が好まれますが、しかし、9万円は「苦」を連想させることから、ご祝儀の金額としても適切ではありません。一方で、8万円は偶数ではあるものの、「末広がり」を連想させるため、むしろ縁起がよいとされています。相場の3万円よりも大幅に金額が多い点も、新郎新婦に歓迎される理由でしょう。 ■2万円は失礼にあたる? 本来であれば3万円を包みたいものの、短期間に複数の結婚式へと招待されており、お財布事情としても3万円ずつ包むのは厳しいという人もいるでしょう。しかし、1万円は少なすぎるので2万円ずつ包みたいというのは、事情や感情から考慮しても、決しておかしなこととはいえません。問題は、ご祝儀の金額におけるマナーに反していないかという点です。 2万円は偶数であり、相場よりも少ない金額であるため、マナー違反と捉える人もいます。しかし近年では「ペア」を連想させることから、特に問題はないという考え方をもつ人も少なくありません。また、この考え方は徐々に広がりつつあります。5万円未満の金額でみた場合には、3万円の次にご祝儀の金額として適切であるといえるでしょう。