サッカーW杯予選、平壌開催中止 北朝鮮意向、防疫措置か実施未定
日本サッカー協会の田嶋幸三会長は21日、W杯アジア2次予選で日本代表が北朝鮮代表と対戦するアウェー戦(26日)の平壌での開催中止を明らかにした。試合実施や代替開催地は未定。北朝鮮では日本の「悪性伝染病」が報じられており、日本で報告数が増えている劇症型溶血性レンサ球菌感染症を警戒した防疫上の措置の影響とみられる。 2022年6月、「急性腸内性感染症」が発生した北朝鮮黄海南道海州市に送る薬品を準備する金正恩朝鮮労働党総書記(右)と李雪主夫人
日本は21日にホームの東京・国立競技場で北朝鮮に1―0で勝った。試合後に田嶋会長は、北朝鮮側からアジア連盟(AFC)に自国開催を取りやめる旨の文書が届いたと説明し「平壌ではやらないということが決まった」と話した。 北朝鮮は第三国での開催地を選定できず、次戦も日本での実施を田嶋会長に打診。入国期間などの手続き上の問題で日本側は受け入れなかった。今後の判断はFIFAに委ねられる。日本のチームは22日に出発して北京で調整後、25日に平壌入りする予定だったが、キャンセルとなった。 AFCは3月上旬に平壌を現地視察し、金日成競技場での試合実施に支障がないと判断していた