嫁入り舟で晴れ姿披露 来園者から温かい祝福 香取・あやめパーク
香取市扇島の水郷佐原あやめパークで2日、花婿と花嫁が和船「さっぱ舟」に乗り、晴れ姿をお披露目する恒例イベント「嫁入り舟」が行われた。紋付きはかま姿の新郎と白無垢(むく)に身を包んだ新婦は、来園者から「おめでとう」「お幸せに」と声をかけられ温かい祝福を受けた。 嫁入り舟は、かつて船が主要な交通手段だった水郷地帯で花嫁を嫁ぎ先に送り届けるために行われていた風習。同パークの前身、水郷佐原水生植物園が1995年に復活させた。
この日、結婚式を挙げたのは公募で選ばれた地元・香取市出身の放射線技師、東亮さん(26)と埼玉県熊谷市出身の看護師、梨那さん(26)。園内の「結(ゆい)の島」で香取神宮の神職による挙式を行った。 新しい門出を迎えた2人はさっぱ舟でハナショウブに囲まれた水路を巡り、来園者から声をかけられると、笑顔で手を振り返した。新郎の亮さんは「たくさんの人に祝ってもらえて一生の思い出になった」と笑顔。梨那さんは「めったにない経験ができてうれしい。舟から見た景色がきれいだった」と振り返った。
嫁入り舟は、23日まで開催中の「あやめ祭り」の関連イベントの一つで、8、16日も午前10時半から他の新婚夫妻が行う予定。園内には約400種150万本のハナショウブが植えられており、2日現在のハナショウブは四分咲き。