「大学の学費シミュレーション」国立or私立の進路で教育費はどれほど変わる?
一人暮らしの下宿代にも注意
「国立大学」と「私立大学」を比べてみると学部によって大きく異なり、入学金や授業料では少なくとも1.7倍~となっています。 金銭面の負担で考えると、「国立大学、公立大学に行ってくれたら…」と思うかもしれませんが、お子さんが「何の目的を持って」、「どんな夢を持って」、進学するのかも大事です。 大学全入時代と言われたときから久しくなりますが、お子さんが目指すものを信じて進んでくれたら、教育費も頑張って出せるのではないかと思います。 ただし、授業料以外にかかるものとして大学生の間の生活費も見過ごせません。 自宅から通うのか、一人暮らしをするのか。自宅外から通学する場合も首都圏ともなると、生活費が大きく変わります。 上の表を見ていただくとわかるように、自宅外の場合は国立大学・私立大学に関わらず教育費がかかりますので、授業料以外もなるべく早く準備する必要があります。 受験を経験した方はわかるかもしれませんが、受験費用、検定費用も意外と負担となります。 地元で受験する場合、交通費は比較的安いかもしれません。 しかし県外で受験するとなると、飛行機や新幹線、前日からの宿泊費がかかります。親御さんが一緒に行かれることもあるでしょう。 お子さんの進学希望先のことも事前に調べることが必要です。
総合的な教育費を想定しておく
今回は平均的な教育費を紹介しました。 実際に希望の大学や学部が決まっている場合は、それぞれの大学のウェブサイトから入学金や授業料を調べることができます。 入学金や授業料は目に入りやすいのですが、後援会費、諸費用としてかかることもありますので、どんな費用がいくらくらいかかるか調べておけば安心です。 お子さんが進学するまでに期間がある場合は、参考程度に考えていただくのが一般的ですが、子どもの数は少なくなっていますし、大学側も運営を続けていくことを考えると、教育費は上昇するものです。 なるべく早めに準備しましょう。
参考資料
・文部科学省「公立大学基礎データ 2023年度学生納付金調査結果」 ・文部科学省「令和5年度 私立大学入学者にかかる初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」 ・全国大学生活協同組合連合会「第58回学生生活実態調査概要報告」
香月 和政