【MLB】フアン・ソトとピート・アロンソの争奪戦 ヤンキースとメッツによる「サブウェイ・シリーズ」か
今季のメッツはリーグ優勝決定シリーズでドジャースの前に敗退し、ワールドシリーズに駒を進めることはできなかった。もしメッツがリーグ優勝すれば、ワールドシリーズ史上2度目の「サブウェイ・シリーズ」が実現していたことになるが、米公式サイト「MLB.com」でメッツを担当するアンソニー・ディコモ記者は「サブウェイ・シリーズ・オフシーズン版」の可能性に言及している。フアン・ソトとピート・アロンソという2人の強打者をめぐり、ヤンキースとメッツが熾烈な争奪戦を繰り広げることが予想されているのだ。 2024年ポストシーズンの日程・結果一覧 今オフのFA市場における最大の目玉と言われるソトは、総額7億ドルに迫るような超大型契約を結ぶことが有力視されており、多くの球団が興味を示しているものの、実質的には再契約を狙うヤンキースと潤沢な資金力を持つメッツによる一騎打ちになるとみられている。また、メッツは自軍からFAとなったアロンソとの再契約を検討しており、ヤンキースはアロンソについて代理人のスコット・ボラス氏と会談したことが報じられているため、この2球団はアロンソについても争奪戦を繰り広げる可能性がある。 これまでヤンキースとメッツが同じFA選手の獲得を狙ったケースはそれほど多くなかった。「悪の帝国」と言われるほどに大物FA選手の獲得を続けてきたヤンキースに対し、メッツにはそれほどの資金力がなかったからだ。しかし、メッツの大ファンである大富豪のスティーブ・コーエン氏がオーナーに就任したことで状況は一変。昨オフには山本由伸をめぐり、ヤンキースとメッツ、そしてドジャースが熾烈な争奪戦を繰り広げた。 ボラス氏が「メッツの目標は明確。それはワールドシリーズで勝つことだ」と語るように、コーエン・オーナーは金に糸目をつけず、幼少期から応援し続けてきたメッツを頂点に導くことだけを目指している。もちろん、ヤンキースにも名門球団の意地があり、狙った選手をすべてメッツに持っていかれるという事態だけは避けたいところだろう。 ソト、アロンソ、ほかにもコービン・バーンズや佐々木朗希、ギャレット・クローシェなど、ヤンキースとメッツの両方が関心を示している選手は多い。果たして「サブウェイ・シリーズ・オフシーズン版」はどのような結末を迎えるのか。ニューヨーク2球団のオフシーズンの動向に注目が集まっている。