良品計画が「プリンセスサリー」発売 地元生産のインディカ米改良種 鴨川(千葉県)
無印良品を展開する株式会社良品計画(本社・東京)は、鴨川市内の生産者とともに栽培したインディカ米の改良種「プリンセスサリー」を、指定管理者として運営している同市の「里のMUJIみんなみの里」で発売した。 カフェでは、その米を使用したメニューの提供も開始し、甘みや香り、食感を楽しめる“新たな価値のある米”としてニーズの掘り起こしを図る。 プリンセスサリーは、インディカ米「バスマティ」とジャポニカ米を掛け合わせて生まれた品種。粘り気が少なく甘い香りが特長で、カレーやチャーハンなどに向いているという。 食の多様化が進む中、米の価値向上を目的に、同社千葉事業部ではおととし、鴨川の生産者の協力を得て、種もみから試験的に栽培。日本の米とは異なる温度管理をしながら育苗し、昨年5月、6軒の生産者が計5ヘクタールで田植えを行い、9月に収穫した。米粒が細長い形状であることから、もみすりや精米などでも苦労したという。 同社が全量を買い取り、商品化。2キロを真空パックにして、税込み1680円で販売を始めた。 同所内にある「カフェ&ミールMUJIみんなみの里」では、全メニューの米を、プリンセスサリーに変更。米の食感と香りを楽しむために開発した自家製スープカレー(税込み1200円、市民割900円)の提供も始め、好評だという。 当初から企画に携わる同社の佐藤一成さんは「地元生産者が考えに共感していただき、いろんな方の協力があったからこそここまで来れた」と感慨もひとしお。「まずはそのまま食べて香りや甘みを感じもらい、スープカレーやアジア料理、チャーハンなど、いろんな食べ方を試して楽しんでもらいたい」と話している。 2月28日からは、少量パック(300グラム)が「無印良品銀座」でも発売される。 問い合わせは、みんなみの里(04―7099―8055)へ。