ローカルアイドル、アジアを往く 台湾のK-POP的日本進出はあるか
日韓関係が政治的に難しい局面を迎えている中、ローカルアイドル界ではかねてより日本とは良好な関係の続く台湾に目を向けるグループもいる。24日と25日の2日間、台湾・台北市でアイドルイベントが開催され、台湾、香港、シンガポールなどから延べ26組のローカルアイドルやアーティストが出演し、日本からは北海道を拠点とするフルーティー、東京拠点のTokyo Story(ともに札幌のライブプロ所属)が参加した。知名度はまだまだだが、フルーティーに関しては2011年の結成以来、地道に活動を重ね、今年3月のZepp Sapporoでワンマンライブ入場者1427人を記録している。ローカルとはいえ侮れない存在になりつつあるが、台湾に進出する背景を探ってみた。 【写真特集】日本のローカルアイドル、台湾に往く
5G通信やLCCがアイドル国際交流を後押し?
台湾のアイドル事情としては、日本の文化に対する憧れやリスペクトが強いことが今回のような日本からの進出には有利に働くようだ。 「とくに日本のアニメやYouTubeから日本のアイドルを学んで、振付をコピーするソロ、ユニットが多いです。むかしの踊ってみたブームに近いと思います」と話すのは、日本ご当地アイドル活性協会の金子正男氏だ。まもなく超高速を謳う5G通信が実現することやLCC(格安航空会社)の台頭といった時代の変化も、台湾のアイドル文化を後押ししそうだという。 「新しい生配信サービスも増えるでしょうし、回線ストレスが軽減されると、台湾の人々が動画などを通し日本のアイドル文化に触れる機会はもっと増えるでしょう。それと、ひと昔前と比べて格安の飛行機が増えています。それを利用して秋葉原に短期ステージにくる台湾アイドルさんも徐々に出てきているのですが、ひょっとして次世代には台湾アイドルブームが来るかもしれませんよ。現在、台湾で活動するユニットアイドルが約50組、ソロアイドルが約100人いると言われますが、5年後には10倍に増える可能性も夢ではありません」(前出・金子氏)