【Playback箱根駅伝】第67回/大東大4区から独走V2 山梨学大が過去最高の2位
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第67回箱根駅伝総合成績をチェック
第67回(1991年/平成3年) 大東大が史上初の駅伝3冠達成! 早大は2区櫛部がまさかのブレーキ
直前の出雲駅伝、全日本大学駅伝を制し、史上初の駅伝3冠を目指した前回王者の大東大。その立役者となった松浦忠明、実井謙二郎、大津睦、広藤敏幸(以上4年)、島嵜貴之(3年)、奈良修(2年)が中心となり、この大会も圧倒的な戦力を見せつけた。 1区では櫛部静二、花田勝彦とともに「早大三羽烏」と称されたルーキーの武井隆次が区間記録を4秒更新する快走でトップ中継。以下、日体大、東農大、日大と続き、大東大は2分55秒差の10位発進と出遅れた。 2区では大きく順位が変動した。日体大が後に世界選手権10000m代表となる平塚潤(4年)の快走で首位を奪うと、山梨学大のジョセフ・オツオリ(3年)が6人抜きの区間賞で2位に浮上。2年ぶりの出場となった明大が3位につけ、トップで走り出した早大の櫛部は20kmまでは健闘したものの、残り3kmで脱水症状に見舞われて14位まで順位を落とした。 3区では明大が実に30年ぶりとなるトップ中継を果たした後ろで、大東大が大津の2年連続区間賞で2位までランクアップ。4区の松浦が区間トップの走りで首位を奪取すると、以降は後続との差を広げる一方だった。 4区終了時で1分21秒だった2位との差は、5区終了時で4分08秒、6区終了時で6分08秒。最終的には6分26秒の大差をつけて2連覇&3冠を達成した。 往路で5位につけた山梨学大が出場5回目で過去最高の2位。最終10区で高梨信介(1年)の区間賞で2つ順位を上げた中大が3年連続の3位となった。 復路優勝は6区と9区で区間賞を獲得した順大。7区では駒大の大場康成(3年)が区間新の快走で9位から5位まで順位を上げて見せ場を作った。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部