民間ロケット、打ち上げ失敗 飛行中断、衛星投入できず
宇宙事業会社スペースワン(東京)は18日午前、和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」から小型ロケット「カイロス」2号機を打ち上げたが、ミッションの達成が困難と判断したとして、飛行を中断した。民間単独では国内初となる、衛星の軌道投入という目的は達成できず、打ち上げは失敗した。 【写真】「カイロス」1号機が爆発し、煙とともに飛び散る破片 3月
3月に打ち上げられた1号機に続く、2回連続の失敗。日本の宇宙ビジネスが飛躍する契機となることが期待されたが、ハードルの高さが浮き彫りとなった。スペースワンは同日午後に記者会見する。 スペースワンによると、ロケットは3段式。1段目や、衛星を格納する先端のカバー「フェアリング」は分離したが、その後飛行を断念した。 「カイロス」2号機は全長約18メートル、重さ約23トンで、固体燃料ロケット。 スペースワンは3月に1号機を打ち上げたが、安全な飛行のために設定した範囲を外れ、自律破壊によって爆発した。今月14日の予定だった2号機での再挑戦は、発射場上空の強風により延期。15日も同様に中止となった。