県に袋倉川の氾濫対策要望 長谷川市長が穴澤副知事に強く訴える 鴨川(千葉県)
鴨川市の長谷川孝夫市長は2日、県庁を訪問し、台風13号に伴う大雨で氾濫した二級河川「袋倉川」の氾濫被害防止対策を要望した。 地元選出の川名康介県議の立ち合いで、穴澤幸男副知事や県の河川担当幹部職員に、同市からの緊急要望書、地元の引土町内会長からの請願書を手渡し、「現状を把握され、早期に対策をお願いしたい」などと強く訴えた。 同市によると袋倉川は、今年9月8日の台風13号接近に伴う大雨で氾濫。住宅の床上浸水3棟、床下浸水4棟、事務所や牛舎などの浸水18棟の他、国道128号旧道や市道浜荻線、林道浜荻線の冠水など大きな被害を出した。 令和元年10月25日の集中豪雨など、これまでも氾濫を繰り返しており、「被災した市民は度重なる浸水被害で精神的、経済的に疲弊している」という。 氾濫の原因について▽JR外房線軌道敷下流の断面不足▽流木などの堆積しやすい形状▽下流域での大きな蛇行▽護岸未整備による竹林の繁茂――などがあると分析。特に、増水で軌道敷が決壊すると、引土町内や浜荻東町町内に甚大な被害を及ぼすとしている。 令和元年に引土町内会が同市に氾濫・浸水防止対策の要望書を提出。同市では、県市長会や自民党移動政調会などを通じて県に対策を要望しているが、具体的な対策計画などが示されないことから、今回の要望活動となった。 要望書を受け取った穴澤副知事は「今年度内をめどに、袋倉川の特性にあった被害対策の計画をまとめる」と答えたという。