小学校閉校で“最後の卒業式”も…県内1万1000人の児童が学び舎巣立つ【愛媛】
南海放送
旅立ちの春。きょう、県内のほとんどの小学校260校で卒業式が行われ、およそ1万1000人の児童が6年間の思い出深い学び舎を巣立ちました。 育ててくれた両親へ。そして地域への思いを胸に旅立ちの日を迎えた卒業生を取材しました。 伊予市の山間にある翠小学校。きょう4人の卒業生が学び舎をあとにします。 男子児童: 「実現、僕は実現という言葉を胸に、将来の夢の実現のために歩み続けます」 翠小学校の全校児童は23人。卒業生も、在校生もみんなで一緒に歌を歌って門出を祝います。 かけがえのない仲間と迎えた、卒業の日。 卒業生 奥田樹さん: 「喧嘩をしたこともあったけど楽しく6年間を過ごせたかなと思う。勉強をしっかりと頑張って将来の夢に一歩でも近づけるように頑張りたい」 卒業生のひとり、伊藤希さん。チャンネル4では6年前、希さんの入学式を取材していました。 (入学式) 「伊藤希さん!」 「はい!」 あれから6年…育ててくれたお母さんへ、希さんから感謝の手紙が贈られました。 希さん: 「希はくじけそうになっても悲しい気持ちになってもいつも支えてくれてありがとう。こうやって日頃の感謝を伝えると少し恥ずかしい気もするけど、卒業という一つの節目なので伝えます。ありがとう、これからもよろしく」 母・伊藤典子さん: 「本当に感情をあまり前に出さない子だったので。そうやって思ってくれていたのねって。やっぱりいろんなことが思い出されたので特に(卒業生)4人はほんとに仲良く過ごさせてもらった4人なので、我が子だけでなくみんなが一緒に元気に卒業できたのが何よりうれしかった」 春からは中学校で。仲間との物語は続きます。
変わって、愛南町の久良小学校です。 創立は1875年。これまでに4200人以上の卒業生を送り出してきましたが、少子化の影響で今年度いっぱいで閉校します。 全校児童7人のうち最後の卒業生となるのは3人。1人1人に、卒業証書が手渡されます。 下級生から3人へ… 在校生: 「6年生と過ごした楽しい日々は私たちの大切な宝物です。皆さんが卒業してしまうのは寂しいけれど、これからは私たちが虹のバトンを引き継ぎ明るい未来を築いていきます」 そして“最後の卒業生”による門出の言葉。 卒業生: 「私たちはたくさんの思い出を胸に今、新しい世界へ旅立とうとしています。ここにいるみなさんと一緒に過ごしてきた学校生活の全てがかけがえのない大切な宝物です」 卒業生: 「仲が良くて何でも話し合ったり けんかもできる仲のいい3人です。寂しいけど最後の卒業生として誇りをもって卒業しました」 卒業生: 「(地域のみなさんへ)いつも見守ってくれてありがとうございました」 卒業生: 「人口が減ってきてるから悲しいのもあるけど、どんどん盛り上げていきたいなと思います」 あさっての閉校記念式典で149年の歴史に幕を下ろす久良小学校。地域への熱い思いを胸に、3人は新たな一歩を踏み出します。