『新生!熱血ブラバン少女。』博多華丸×紅ゆずる×鈴木梨央インタビュー
「『熱血ブラバン少女。』は一番時間が早かった」
――博多座25周年公演ということで、華丸さんは定期的に座長公演をやってこられてきた劇場で、思い入れも深まっているかなと思います。今はどんな思いがありますか? 華丸 いい思い出しかないので、次くらい悪くてもしょうがないなみたいな気持ちになったりもするんですけど(笑)、そういうこともなく。毎回「おかえりなさい」を感じさせてくれる劇場なので、その期待に応えたいなと思いながら稽古もするし、その答え合わせが、初日幕が開いたらできるので。それを励みにしています。 ――博多座での公演は「ご褒美」とおっしゃっていましたが。 華丸 2~3年ごとに公演があるので、やっぱりその間のどこかで僕が手を抜いたり、そんなに人気があるとは思わないけど人気が落ちたりとかしたら、(座長を)任せてもらえないだろうから。任せてもらえるってことはこの2年間、3年間をがんばったご褒美だと思う、というのが博多座の舞台です。 ――紅さんは会見で「博多座が大好き」とおっしゃっていましたが、どんなところが大好きですか。 紅 私は、宝塚歌劇団時代に、公演で博多座に立たせていただく度に「退団したら福岡に住みたい」と思っていたんですよ。福岡ってめちゃくちゃいいところじゃないですか。 華丸 それは最初の頃に押さえておいたほうがよかったですね。地価が上がっておりますばい。 紅 (笑)。押さえておくべきでした。以前も私が傘を落として歩いていたみたいで、だいぶ後ろから「落としましたよ!」とその傘を持って来てくださる方がいて、やさしい!って。 華丸 そういう人は全国にいるでしょう(笑)。なんならその人も福岡の人じゃないかもしれない。 紅 絶対福岡の人です。本当に、どこに行っても優しい、皆さん。博多座の人もみんな優しい。どれだけ着等板(劇場に到着したことを知らせるもの)に塩を盛っても誰もなにも仰らない。 華丸 塩を盛るんですか? 紅 (宝塚歌劇団の習慣で)毎日、着等板の名前に塩を盛るんですけど、どれだけ盛っても誰も何も仰らないし、着等板の穴に塩が入り込んでも文句も言わず毎日掃除されているんです。 華丸 好きなんですよ塩が、福岡の人。焼き鳥でもタレより塩。だからそれ、タレだったら怒られますよ。 一同 (笑) 紅 あと博多の三本締めみたいなのがありますよね。 華丸 「手一本」(福岡で行われる三本締めのようなもの)ですね。 紅 博多座では必ずそれなので。劇場のこだわりも好きです! ――鈴木さんは博多座も福岡も初めてということで、福岡のイメージをうかがえたらと思います。 鈴木 さっき、ゆずるさんが「ゴマサバがおいしい」とおっしゃっていて、どんどん気になってきています。 華丸 19歳が…… 鈴木 気になって仕方ないです。 華丸 うまいけど、じじばばになってから食べるものよ? 紅 え! そうなんですか!? 華丸 (笑)。いやいや、でも名物ですけどね。 鈴木 今度、(本作で共演する星野)真里さんと福岡ロケがあるので、その時に食べたいなと思っています。 華丸 それ僕らの番組よね? 言っとく。ゴマサバが食べたいのね? 鈴木 はい、食べたいです(笑)。 紅 うわ、いいなー! 私、冷凍で取り寄せてますよ。 華丸 ゴマサバを? じゃあ、空輸で運んで出してくれる(東京の)居酒屋をご紹介します。 紅 お願いします!(笑) ――最後に、お客様に楽しんでいただきたいところをお聞かせください。 華丸 吹奏楽と音楽と演劇との掛け合わせは楽しんでもらいたいです。僕は博多座でこれが5回目の座長公演ですけれども、その中でも『熱血ブラバン少女。』は一番時間が早かったなと思います。3時間近くの芝居ですが、「え、もう終わり?」って。だからきっと観てる人も楽しめる舞台になると思いますので、福岡、大阪の皆さまには期待しながら待っていていただきたいです。 紅 「演目が劇場を選ぶ」ことはあっても、「劇場が演目を選ぶ」ことはないものですが、この作品は「博多座が選んだ作品」という感じがします。博多座でやらないとどこでやるの?っていうくらい博多座に根付いていると思いますし。だけど人情物なので、大阪の人も絶対大好きだと思います。微力ございますが、一員となって思いっきり大暴れできるようにがんばります。よろしくお願いします。 鈴木 博多座25周年の『新生!熱血ブラバン少女。』の一員になれることがすごく嬉しいです。なにより、精華女子高校の吹奏楽部のみなさんと演奏できることが夢のようで、すごく楽しみです。笑いがあったり涙があったり驚きがある瞬間をお届けできるように、稽古もがんばります。 「新生!熱血ブラバン少女。」 〈福岡公演〉 4月6日(土)~21日(日) 会場:博多座 〈大阪公演〉 4月26日(金)~28日(日) 会場:新歌舞伎座