最近の二番打者事情は変化した。でもやはり優勝するには一、二番のコンビ機能が必要よ【岡田彰布のそらそうよ】
強打の二番打者は監督の采配がラクになる?
2005年の監督のときは6月から鳥谷[写真右]を二番で起用し赤星とのコンビで優勝した。広島の3連覇も菊池[左]が二番で一番に田中のコンビでけん引した。やはり一、二番のコンビが機能するとチームは強くなる/写真=BBM
灼熱の甲子園。このコラムを書いている時点でベスト16が出そろった。読者の皆さんがこのコラムを読まれるころ、日本一が決まっているだろう。果たしてどこが頂点に立つのか……。楽しみが尽きない。 テレビでずっと観戦している。素晴らしい選手が多いのに驚く。特に野手のほうよ。ホンマ、よう打つよね。年々、打撃力が進歩している。簡単に甲子園でホームランを打てる。それは上位打線だけでなく、八、九番バッターでもそう。 オレらの時代では考えられない打球が飛んでいく。中でも今大会、一番バッターに好打者が多いと思う。ヒットを打つ技術に、長打力も備えている。盗塁を決める脚力もある。そして、破壊力と機動力を持つトップバッターを生かすも殺すも、二番バッターの存在次第や。 「そうなんです。その二番バッターの特集をするので、ナイスタイミング。プロ野球における二番打者の存在意義について、書いてください」と、編集担当のS君から連絡が入った。お盆休みにも出社(その前に夏休みを取ったらしい)して働くS君。ご苦労さま。希望どおり、オレの描く二番像について書きますわ。 といっても昔と今、二番打者のスタイルは大きく様変わりしたよな。現在のトレンドはバントをしない二番打者。昨シーズンだったか、DeNAの二番にも起用されたソトがホームランを量産。ついに本塁打王のタイトルを獲得した。こんなこと昔なら考えられない。そして今シーズン、セ・リーグの首位を走る巨人の二番は坂本(坂本勇人)で、追うDeNAはまさかの筒香(筒香嘉智)。想像もつかない二番像である。 こんな起用法の監督は……というと、オレは・・・
本文:2,345文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール