ワコールHDが国内の生産拠点を5つから2つへ集約 旧福岡事業所は譲渡
ワコールHDは、連結子会社であるワコールマニュファクチャリング ジャパン(以下、WMJ)の生産拠点を集約・再編する。WMJは、国内に5つの工場を構え、主に国内市場向けのブラジャーや高価格帯インナーウエアなどを製造している。今後は、長崎と福井の2工場に集約するほか、福岡工場を下着の縫製工場を運営するリライエンスに譲渡する。熊本工場と新潟工場については、2025年1月末日を目処に操業停止する。両工場の従業員には、存続工場への異動及び希望退職者を募る予定だ。
ワコールHDは23年3月期に創業以来初の赤字決算となり、サプライチェーンやコスト構造改革などを行っている。将来的な市場の需要予測やブランド戦略により品質やコストの観点から競争優位性の高い海外工場の生産比率を高め、国内工場の再編が不可欠という決定に至った。
また、同社では保有不動産の整理も進めており、旧福岡事業所跡地を国内事業法人へ譲渡する。譲渡額は非公表だが、76億円の譲渡益を得る予定だ。