ドイツ代表とレヴァークーゼンは違う ヴィルツのパフォーマンスに不安の声も「レヴァークーゼンほど自由ではない」
ドイツ代表にはまだ定着できていないとも
開催国として無事にEURO2024グループステージ首位通過を決めたドイツ代表だが、攻撃陣の編成にはやや気になるところもあるか。 独『Bild』が不安視しているのは、今季の大活躍から代表でもポジションを掴んだMFフロリアン・ヴィルツだ。 開幕戦となったスコットランド戦では、前半10分にミドルシュートから大会オープニングゴールを記録するなど、スタートは上々だった。同じ1.5列目に入るジャマール・ムシアラとともに、新生・ドイツを引っ張る若きテクニシャンとして称賛されてきたのだ。 ただ、同メディアはその後のヴィルツについては「ヴィルツはまだ代表チームに定着できていない。スコットランド戦で先制ゴールを決めた後は、あまり結果が出ていない」と指摘する。 理由の1つに挙げられるのが、シーズンの疲労だ。ヴィルツは所属するレヴァークーゼンでも絶対の主力で、今季はブンデスリーガ無敗優勝に加えてDFBポカール制覇、ヨーロッパリーグ準優勝と、かなり忙しいシーズンを過ごしている。ヴィルツは今季クラブで49試合、時間にすると3483分間もプレイしている。その疲労が今に影響しているとの見方だ。 また、当然ながらユリアン・ナーゲルスマン率いるドイツ代表とシャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼンではスタイルが異なる。特にシャビ・アロンソは独特な哲学からチームを構築しており、チームメイトとの連携も代表とクラブでは成熟度に違いがあるものだ。 元ドイツ代表のメーメット・ショル氏は、ヴィルツの現状について次のようにコメントしている。 「彼はレヴァークーゼンでプレイしている時ほど自由ではなく、一部動きが制限されているように見える。現時点でチームに100%フィットしているわけではない。適切なスペースでボールを持てていないし、クラブとは役割も違えばチームメイトも違う。レヴァークーゼンではすべてが彼に合わせて調整されているため、やりやすいのだろう」 タイプは異なるが、ベンチにはバイエルンFWレロイ・サネも控えている。ヴィルツの状態次第ではスタメン変更もプランの1つか。
構成/ザ・ワールド編集部