そろそろケリつけようぜ どちらが強い「アムロ VS カミーユ」 ただし「拳」で
「巴投げ」のアムロと「クワトロ容赦しないマン」のカミーユのフィジカルバトルの行く末は……
●『機動戦士Zガンダム』主人公カミーユ・ビダン 空手部で鍛えた「受け」の極み 一方のカミーユはハイスクールで空手部に所属しており、つまり元から格闘技の経験者です。物語の最序盤、部活をサボろうとしているところをキャプテンに見つかり、顔面に裏拳を受け吹っ飛ばされながらも、体を回転させ受け身をとりながら立ち上がって逃亡する、という身のこなしを見せてくれました。威力を殺す瞬発力、ノーダメージで逃亡する姿からは、かなりの身体能力の高さがうかがえます。 その直後のティターンズ兵との乱闘騒ぎでは、訓練された兵士であるはずの「ジェリド」やモブ兵に数発パンチを食らわせるバーサーカーぶりを見せました。しかもカミーユはその乱闘において、取り押さえられジェリドの硬そうなブーツの先で眉間を蹴り上げられるものの、大けがかと思いきやその後の取り調べを平然と受けており、細身なのに頑強な肉体をイメージづけています。 この「頑強」という点は、エゥーゴのスポンサーである「ウォン・リー」とのケンカの顛末にも見られました。ボコボコにされたうえ、顎にトゥーキックをもらい、白目をむいてダウンしたカミーユだったのですが、目を覚ますとすぐにMSで出撃しています。 ●女性にやたら殴られるも反撃しないイケメン 上記のようにカチカチの防御力を見せるカミーユは他方で、とにかく女性からよく殴られていました。「ファ・ユイリィ」「ルオ・ステファニー」「マウアー・ファラオ」と枚挙に暇はなく、そして「エマ・シーン」からは何度も殴られており、上記のウォン戦で目覚めた直後、絆創膏をした左ほほに無慈悲のビンタを喰らっています。 空手部のカミーユならば、かわすこともできたでしょうが、きちんと頬で受け止め、もちろん反撃もしません。イケメンの素養もあるようです。 ●カミーユの攻撃力にクワトロ・バジーナも意味不明発言 そのようなカミーユが、容赦なくぶん殴る相手、それが「クワトロ・バジーナ」ことシャアです。シャアであることを認めないクワトロをカミーユは助走付きのグーパンチ、パイロット仲間である「レコア・ロンド」が戦死したという知らせを受けたときも、レコアの部屋で、かつて懇意だった相手を想ってのことかたたずんでいたクワトロを、有無も言わさず殴打しました。 倒れたクワトロは、テーブルに置いてあるサボテンを見やり「サボテンが花をつけている……」とつぶやきます。視聴者にその真意はわかるかもしれませんが、カミーユにはまったく意味不明でしょう。これにはさすがのカミーユもおののき、部屋を出ていきました。 ●ふたりのニュータイプ……「拳」のやりあいで勝敗を分けるのは「優しさ」? このように、徒手空拳でも決して弱くないこのふたりが拳でやりあった場合、なにが勝負を決定づけるのかと考えると、「情」や「優しさ」の部分になるのではないでしょうか。 そう考えると、カミーユに分が悪いと思われます。 本編中カミーユは、殺してしまった敵に祈りを捧げる姿を見せています。また、女性および、クワトロと何者か知らなかったウォン以外の、目上の人間には拳を上げない印象があり、そうなるとアムロに対しても、いざ相対したところでまったく遠慮なく殴りにいけはしないのではないかと推測されます。 よって、ふたりが「拳で」やりあったとしたら、アムロに軍配が上がりそうです。 ……アムロとカミーユの事例を見て、「しっかり士官学校で訓練を受けたはずのシャア(クワトロ)が弱すぎるのではないか?」という、別の疑問が沸き上がる考察でした。
南城与右衛門