医学部専門予備校に学ぶ中学受験 できない子を集めて驚異的な実績出す作戦とは 桜井信一の攻める中学受験
医学部専門予備校は1つの校舎に50人か100人の生徒しかいません。しかも、中学受験塾のように、ある程度生徒を集めたら勝手に優秀な子が取り込める仕組みになっていません。むしろ、できないで困っている厄介な生徒ばかりなのです。
その小集団から驚異的な合格実績を叩き出さないと翌年に生徒は集まりません。完全に下剋上受験になっています。だからこそ何とか合格させるための方法を練りに練る。中学受験塾のように生徒集めに必死になる手段を取らないのです。
そんなことしなくても、できない生徒は絶対に受からせてくれる医学部専門予備校を必死に探してたどり着いてくれます。だからうまい、いいところを突くなあと思います。
中学受験でこの方法を取ると費用対効果という問題もあるでしょう。しかし、志望校に合格したい気持ちは医学部の生徒たちと同じはず。塾ではそこまでできないから親がこの役を買って出ないといけないと思うのです。
筆者紹介
桜井信一(さくらい・しんいち) 昭和43年生まれ。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。進学塾では娘の下剋上は難しいと判断、一念発起して小5の勉強からやり直し、娘のために「親塾」を決意。最難関中学を二人三脚で目指した結果、自身も劇的に算数や国語ができるようになる。現在は中学受験ブログ「父娘の記念受験」を主宰、有料オンライン講義「下剋上受験塾」を配信中。著書に、テレビドラマ化されたベストセラー『下剋上受験』をはじめ、『桜井さん、うちの子受かりますか』、馬淵教室と共著の『下剋上算数』『下剋上算数難関編』などがある。