大量のイワシで酸欠に? いけすのトラフグ約8千匹死ぬ 山口・下関
フグの本場、山口県下関市の南風泊(はえどまり)市場に隣接する湾内のいけすで、養殖のトラフグ約8千匹が死んでいるのが見つかった。いけすを所有する下関唐戸魚市場によると、被害額は約2千万円。湾内に大量に入り込んだイワシの影響で海中の酸素が不足したことが原因ではないかとみて調べている。 市水産振興課によると、下関唐戸魚市場から今月21日、「トラフグが大量に死んでいる」と連絡があった。県が海水を採取して検査したが、赤潮の発生は確認できなかったという。 下関唐戸魚市場によると、死んだトラフグは、競りにかける前に別の養殖場から運ばれたものだった。トラフグの大量死が確認された際、いけすの周りでは大量のイワシが泳いでいるのが見つかっていた。 同社の担当者は「海水温が低くならないとイワシが湾内から出ていかない」と話す。当面、いけすの代わりに市場内の水槽で保管するという。(白石昌幸)
朝日新聞社