物価高影響?食料品の寄付が集まらない… 必要な人に届ける「フードドライブ」活動、品数が激減 「賞味期限間近でもいいから」持ち込み募る
長野県上田市社会福祉協議会が毎月第1土曜日に行う「フードドライブ」で、家庭や企業などから提供される食料品が集まりにくくなっている。余った食料品を募る取り組みで、寄せられた品は市内のひとり親家庭など生活に困っている約200世帯に配ってきた。子どもたちが家庭で食事する機会が増える春休みを前に、市社協は積極的な寄付を呼びかけている。 【写真】昨年11月時点では箱いっぱいに持ち寄る人も(長野市) 2021年7月に始め、30~40人から計800品近く寄せられる時期が続いていた。ところが昨年6月以降、寄付者の人数はほぼ変わらないものの、品数が約400品に半減。今年2月も398品にとどまった。 市社協の荻原宏樹生活支援課長は「物価高の影響で必要以上に買う人が減ってしまったのか、カップラーメンやレトルトカレー、缶詰などの寄付が激減した」と頭を悩ませる。カップ麺や缶詰は保存が利き、手間が少なく食べられるため、ひとり親家庭に喜ばれるという。荻原課長は「賞味期限が迫っているものでもいいので、届けてほしい」と訴えている。 県内の子ども食堂などに食料品を送っている認定NPO法人フードバンク信州(長野市)によると、食料品の寄付は同法人でも減少傾向。食品会社の生産抑制や、物価高で各家庭の購入量が減っていることが原因とみている。