“ローン組めない”フリーランスが中古マンション購入!実際の審査で判明した「意外なネックポイント」とは
マンションを買う。うっすらと憧れを抱きながらも、それを自分ごととして捉えられていなかった理由の9割くらいは、そもそもローンを組めると思っていなかったからでした。 「さっさと返済」か「余力を投資にまわす」べきか…ローンの支払い計画でフリーランスの僕が選んだのは というのも、僕はフリーランス、いわゆる個人事業主です。「フリーランス=ローンが組めない」というのは独立するときから、さんざん言われてきたこと。住宅ローンなんて夢のまた夢だと最初からあきらめていました。 では、本当にフリーランスはローンを組めないのか。結論から言うと、ローンは組める。ただし、融資してくれる金融機関はかなり限定される。というのが、僕の経験に基づく答えです。 今回、僕が審査が通ったのは ・独立して10年以上経っている ・直近3期分の業績が安定かつ毎年増益している ・貯金が1500万円ほどあり、ある程度の頭金を用意できる ・特に他に借り入れがない このあたりが評価のポイントだったのかなと。会社員に比べて厳しく見られるとはいえ、必ずしもフリーランスがローンを組めないというわけではありません。 そもそも住宅ローンの場合、融資可能かどうか審査の基準となるのは、ざっと挙げると ・本人の返済能力 ・物件の担保評価 の2つ。仮に本人に相応の収入があったとしても、築年数が古かったり、一部の土地の権利が分かれていたりすると、なかなか審査が通りません。むしろ僕みたいに中古マンションを検討している場合、こっちの方が曲者かも。実際、購入を考えた物件の中には、そもそもローンを組めず断念というケースもありました。
ちなみに、不動産会社の担当者によると、独身であることがローンを組む上でのネックになることもあるそう。あくまで一説なので、断定できるわけではありませんが、単身者としてはちょっとドキリとするところです。 で、その結果、審査が通ったのは、某信用金庫のみ。しかも金利は1.250%。この超低金利時代。0.3%台の住宅ローンがゾロゾロとある中で、変動金利で1.250%は少々お高いなというのが本音。でも、そこしか借り入れさせてくれるところはないので頼るしかありません。もし僕が会社員だったら、もう少し有利な条件のものを選べたのかなと考えると、フリーランスの信用度、岸田内閣の支持率くらい低い。 某メジャーリーガーのCMでおなじみのメガバンクなんて、浮気もせずに20年利用してきたのに箸にも棒にもかかりませんでした。むしろ某信用金庫ありがとう。やっぱり弱小自営業者の味方になってくれるのは信用金庫だよ! ちなみに、ローンの返済期間は当初は30年を予定していたのですが、いろいろ考えた結果、20年で組むことに。理由は単純。70歳まで自分がローンを返済できるビジョンが見えなかったからです。
写真・イラスト/Shutterstock 構成/山崎 恵
横川 良明