長崎県議会の4会派 百条委の設置を目指す方針 大石知事の政治資金問題を協議
長崎県の大石賢吾知事の政治資金問題について、県議会の自民と公明を除く4会派は19日、総務委員会が10月末まで開いた集中審査を受けた対応を協議した。集中審査では大石氏と参考人の証言が食い違い真相究明に至らなかったため、4会派は強い権限を持つ調査特別委員会(百条委員会)の設置を目指す方針でまとまった。 集中審査には大石氏のほか、参考人として関係者ら8人が出席。2022年知事選時に医療団体の寄付計286万円が大石氏側へ流れた「迂回(うかい)献金」疑惑や、大石氏から後援会への2千万円の「架空貸し付け」疑惑などについて、後援会関係者らは大石氏が問題点を認識していたと証言したが、大石氏は否定した。 総務委は11日、集中審査では真相究明に至らなかったと総括。今後の対応は各会派で検討するとしていた。 4会派の協議では、集中審査の証言で「疑惑が高まった」と指摘。疑惑に関与したとされる大石氏の選挙コンサルタントは参考人招致を拒んでおり、百条委を設置して出席を求めるべきだとする意見も出た。 百条委設置には最大会派の自民からの賛同が必要になる。4会派は自民の動向を見ながら、一般質問最終日の来月4日以降に百条委設置を求める動議を議長に提出する方向で検討している。 4会派は9月に百条委設置を求める動議を提出。その後、総務委が集中審査の実施を決めたため、一度取り下げている。