奥浜名湖伝説の妖怪・鵺(ぬえ)知って 浜松の菓子店がまんじゅう開発 弓と刀で妖怪退治再現
浜松市浜名区三ケ日町の三ケ日製菓は、地元の伝統工芸職人や印鑑店と連携して、同町に伝わる「鵺(ぬえ)伝説」をモチーフにした「鵺まんじゅう」を開発した。伊藤暢洋代表は「伝説をPRし、住民に三ケ日という土地に愛着を持ってほしい」と話す。日本昔ばなし協会と日本財団が取り組むプロジェクトの一環。 鵺は頭が猿、胴体がタヌキ、手足が虎、尻尾が蛇の妖怪。伝説では、平安時代に鵺退治を命じられた源頼政が矢を放ち、遠江出身の猪の早太が刀でとどめを刺したとされる。体は4カ所に飛び散り、落ちた場所が同町の鵺代、胴崎、尾奈、羽平の地名になったと伝わる。プロジェクトでは、伝説の短編アニメをユーチューブで公開している。
まんじゅうには、印鑑店「印の大曽堂」の田中規雄さんがデザインした焼き印を押した。弓弦製作の職人横田幸大さんも協力。製作過程で余る竹と麻で作った小さな弓の弦でまんじゅうに四つの切り込みを入れ、刀形の菓子ようじで切る仕様にして、伝説を再現した。田中さんは「次世代に伝え継ぐことで、まちづくりの新たな切り口になれば」と期待する。 受注生産で4個入り1200円(税込み)。注文は三ケ日製菓<電053(524)0018>へ。