「ビッグバン・セオリー」より

全米で高視聴率を記録し続けた大ヒット・ロングランコメディドラマ「ビッグバン・セオリー」が、オンライン動画配信サービス「Hulu」にて全12シーズンを配信中。アパートのルームメイトとして共同生活を送っている、IQは高いが世間からズレた変わり者のレナード（ジョニー・ガレッキ）とシェルドン（ジム・パーソンズ）。ある日、その向かいの部屋にキュートな美女・ペニー（ケイリー・クオコ）が引っ越してきたことで、風変わりなドタバタラブコメディが繰り広げられていく。本記事では、「ビッグバン・セオリー」のあらすじや見どころを深掘りしていく。 【写真】ちょっぴり変わった関係性…草食系オタク男子たちとキュートな女子たち ■仲良しオタク男子4人組と個性的な女の子3人組の不器用な恋愛模様を描く 本作は、米国で2007年に放送がスタートすると、瞬く間に全米で大ヒット。2019年にファイナル・シーズンが終了するまでの間、エミー賞やゴールデングローブ賞などを次々と受賞している。その人気は米国だけにとどまらず、欧州や南米、インドやオーストラリア、南アフリカなど、世界各国でも人気を集めた。 そんな本作では、仲良しオタク男子4人組と個性的な女の子3人組を取り巻く不器用な恋愛模様が面白おかしく描かれている。カリフォルニア工科大学に勤める学者でIQ173のレナードと、IQ187のシェルドンの天才2人は、女性にオクテな草食系男子。女性への接し方が分からずおかしな行動をとったり、突如、凡人には理解できない専門知識について話始めたりと、何から何まで空回り。そこへ現れた美女のペニーが、非モテ・オタクのレナードたちに偏見を抱かない明るい性格の持ち主だったことから、ハワード（サイモン・ヘルバーグ）やラージ（クナル・ネイヤー）ら学者仲間を巻き込んだ風変わりな関係が繰り広げられていく。 黒縁メガネがトレードマークのレナードを演じるのは、映画「バニラ・スカイ」や「ハンコック」などに出演するジョニー・ガレッキ。優秀だが頑固で自己中な一面を持つシェルドン役を務めるのは、映画「ザ・マペッツ」「ドリーム」などに出演するジム・パーソンズ。そして、レナードのハートを射止めるペニーを演じるのは、TVシリーズ「パパにはヒ・ミ・ツ」のブリジット役でブレイクしたケイリー・クオコ。ちなみに、ジョニーとケイリーは本作の共演中、プライベートでも交際していたことを後に明かしている。 また、彼らの物理学にまつわる会話は、UCLA（カリフォルニア大学ロサンゼルス校）で物理学と天文学の教授をしているデヴィッド・サルツバーグ氏が監修し、台本の段階から数学の方程式などが正しいかをチェックしているという。シェルドンたちがどのような切り口で語っているのか、学術的な面からも本格的に楽しめる内容となっている。 ■くっついたり離れたり…なかなか順調にいかないそれぞれの恋愛模様 シーズン1では、レナードとシェルドンが同居する部屋の向かいにセクシー美女のペニーが引っ越してくる。そして、彼女に一目惚れしてしまうレナード。必死にアプローチを試みるレナードの努力の甲斐もあって、めでたく初デートが実現する。しかしペニーは頭脳明晰なレナードに引け目を感じてしまう。その後シーズン3でようやく2人は付き合い始めたものの、ペニーが部屋に入り浸ることを快く思わないシェルドンや、厳格なレナードの母の存在などにより、問題は山積みの状態だった――。 シーズン4では、シェルドンが出会い系サイトで知り合った神経生物学者のエイミー（メイエム・ビアリック）と意気投合するも、「親に紹介する」と言われたことで、動揺して別れを切り出す。その後なんとか交際は継続するのだが…。一方、レナードはペニーと別れ、ラージの妹・プリヤと交際を始めていた。そしてシーズン5では、ハワードがペニーの友人で大手製薬会社に勤務する微生物学の博士・バーナデット（メリッサ・ラウシュ）と結婚。そんな中、ペニーとレナードは再び互いの存在を意識していく。 シーズン7では、エイミーがシェルドンとの仲を深めるべく、とある作戦を展開する。またペニーと2人で暇つぶしをするようになったシェルドンは、ペニーの衝撃的な秘密を知ることに…。シーズン8では、レナードとの収入格差に悩むペニーの様子が描かれる。そんな中レナードは、花束を抱えてペニーの部屋を訪れる医師の姿を見かけるのだった…。 シーズン9では、レナードとペニーがラスベガスで結婚式を挙げることに。そしてレナードはペニーの部屋に引っ越すことになるのだが、それによってシェルドンは捨てられたような気持ちになってしまう。シーズン10では、エイミーのアパートの水道管が破裂したことで、直るまでの間、シェルドンとエイミーは一緒に暮らし始める。しかし生活の決めごとで口論へと発展し――。 シーズン11では、エイミーがプリンストン大学から客員研究員として招かれ、遠距離恋愛になったことで、ついにシェルドンはエイミーにプロポーズする。一方、ハワードとバーナデットの間には子供が生まれ、距離があったペニーとレナードの母の仲は次第に縮まっていく。そしてファイナル・シーズンとなるシーズン12では、シェルドンとエイミーの結婚生活が描かれるのだが、またもや2人の間で意見の食い違いが起きてしまう――。 ■豪華俳優陣やノーベル賞受賞者など、そうそうたるゲスト出演者にも注目 「ビッグバン・セオリー」ではそれぞれのカップルによる恋愛模様がベースとして描かれつつ、こだわりの強いオタクたちが繰り広げる日常の珍騒動も見どころの一つとなっている。友達作りのために子供向けの絵本から基本プロセスを導き出そうと奮闘したり、自分の意識をロボットに転送できる時代になるまで長生きしたいと考え、食生活を見直そうとした結果お腹を壊したり、暗黒物質研究チームに入るために閉所恐怖症を克服しようとしたり…。どこかズレている天才たちが巻き起こすハプニングは、毎回笑いを誘う。 また、本シリーズは豪華なゲストが出演したことでも話題に。シーズン2には、「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」のチャーリー・シーンや、「ターミネーター：サラ・コナー クロニクルズ」のサマー・グローらが出演。シーズン3には「スパイダーマン」「X-メン」などの原作者スタン・リーや、「新スター・トレック」のウィル・ウィートン、シーズン4には同じく「新スター・トレック」のレバー・バートンらが出演。その後のシリーズにも、“オタクたちの憧れの存在”がゲストとして続々と登場している。 さらに、ファイナル・シーズンのゲストには豪華俳優陣だけでなく、2006年のノーベル物理学賞受賞者のジョージ・スムート氏や、2017年のノーベル物理学賞受賞者であるキップ・ソーン氏、2018年のノーベル化学賞受賞者であるフランシス・アーノルド氏といった、そうそうたるメンバーが本人役で出演。彼らがシェルドンたちとどのような関わりを持っていくのかにも注目だ。