教員の指導書と通信関連機器を議会の議決経ず購入 2000万円超える財産取得2件判明 市長が陳謝 岩手・釜石市
岩手県釜石市は18日、地方自治法や市の条例で定められている議会の議決を経ずに財産を取得する不適切な事務処理があったと明らかにし、小野共市長が陳謝しました。 釜石市は2000万円を超える財産を取得する場合、市議会の議決が必要となっていますが、2020年度から今年度までの5年間で取得した2000万円以上の財産について調査したところ、議決を経ずに取得した不適切な事務処理が2件確認されたということです。 このうち1件は2023年度に約2900万円で購入した情報通信関連の機器、もう1件は今年度約3000万円で購入した小学校教員用の指導書です。市が行った聞き取り調査で、それぞれの事務担当職員に議会の議決が必要になるとの認識がなく、チェック機能が働かなかったことが原因だったということです。 小野共市長は18日に開かれた市議会の臨時会で「行政への信頼を損なう行為でおわび申し上げます」と陳謝しました。その上で市議会に改めて2件の財産取得に関する議案を提案し、いずれも可決されました。 市は契約事務のマニュアルに議会の議決が必要な事例を明記するとともに、職員の事務処理研修を開催して、再発の防止を図る方針です。
IBC岩手放送