【ボーイズリーグ】北海道支部春季リーグが開幕、V9目指す旭川大雪が執念のドロー発進
ナガセケンコー杯第33回北海道支部春季リーグ戦が12日、岩見沢栗沢球場で開幕し、2試合を行った。9連覇を目指す旭川大雪ボーイズは、4点を追う7回に2番・高本浬(かいり)遊撃手(3年)の中越え適時二塁打などで札幌豊平ボーイズに追い付き、7―7の引き分け。札幌手稲ボーイズは9―4で札幌ボーイズに打ち勝ち、白星発進した。 4点ビハインドで迎えた最終7回。旭川大雪は誰も諦めていなかった。無死から7番・後藤優弥(3年)の中前打で反撃のノロシを上げ、続く佐々木俠羅(3年)の右中間三塁打で1点。四球を挟んで主将の1番・水口叶夢(3年)が左前へ2点タイムリーを運ぶと、波に乗った高本も初球真っすぐを捉えて中越えに同点二塁打を放った。 「甘い球なら初球から振っていこうと。諦めてはいなかったけど、ホッとしました」。会心の一撃に、高本は胸をなで下ろした。 札幌豊平には5日のスポーツ報知杯2回戦で0―7の5回コールド負け。投手陣を援護できなかった責任を感じていた。屈辱の敗戦後、「自分たちは王者ではなく挑戦者」と改めてチームは立ち位置を確認。リベンジこそならなかったが、大劣勢から執念の集中打でドローに持ち込んだ。 旭川大雪・西大條敏志監督が「いい薬になった」と言えば、札幌豊平・黒岩公二監督も「いい経験になった」と前向きに受け止めた。一筋縄ではいかない対決を経て、互いが今後にどう生かすか。春のリーグは、初戦から激しい火花を散らした2強が中心となっていきそうだ。(石井 睦)
報知新聞社