【解説】衆議院解散、“超短期”決戦へ 事実上の選挙戦スタート
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9日、衆議院が解散され、事実上の選挙戦がスタートしました。解散前に行われた党首討論では、石破首相が野党党首らと80分を超える異例の論戦を繰り広げました。今後の展開などを日本テレビ政治部官邸キャップ・平本典昭記者が解説します。 ◇ 鈴江奈々キャスター 「3つの疑問について聞いていきます。 1.石破氏vs野田氏…勝ったのは? 2.“裏金議員”非公認…女性擁立へ 3.「○○」解散“超短期”決戦へ まず、1つめです。党首討論、勝ったのはずばりどちらと見ていますか?」 政治部官邸キャップ 平本典昭記者 「一言で言うと、石破首相が9日は防戦一方だった印象です。終わった後に取材してみました。立憲民主党の幹部は『直接対決で、リーダーとして野田代表の方が石破首相より上だということが伝わったのではないか』と手応えを感じていました。一方、自民党ベテラン議員はこう言っていました。『厳しい攻撃だったけどよく耐えた』と。『野田代表が攻め続けたけど決定的な一撃までいかず、石破首相が逃げ切った』という声が多かったです」 「もう1つ多くの議員が指摘したのは、『政策議論が少なかった』という指摘でした。日本テレビ政治部で全議論をもう1回調べてみました。80分の中で純粋な政策議論は10分間、全体の12.5%だけでした。共産党の田村氏が最低賃金の問題を追及していましたが、それ以外は政治とカネなどの政局一色だったと言えます」 「そして、党首討論の後、衆議院は午後4時すぎに解散され、恒例の万歳三唱が行われていました」
桐谷美玲キャスター 「ふと思うんですが、なんで万歳をするんですか?」 平本記者 「解散はたしかに議員にとって職を失うリストラ宣言みたいなものですから、職を失っているのになんで万歳と思いますよね。複数の議員や国会関係者に聞いたところ、『選挙前の景気づけ』とか『やけっぱち』とか、諸説あるようですが、明治時代からの慣例のようで、理由は詳しくはわかっていないようです」 「ただ、おかしいと思って万歳しない人もいます。その1人が小泉進次郎議員です。これまでも『意味がわからない』と万歳してこなかったのですが、9日も私は衆議院本会議場で見ていましたが万歳はせず、下を向いていました」 鈴江キャスター 「そして9日は万歳のタイミングがバラバラとしていて、していなかった議員も多かったですよね」 平本記者 「これも終わった後に聞いてみたら、タイミングを逸してしまったという議員が多く、実は前に『衆議院を解散します』と言った時に万歳をしたら、議長からこのタイミングではないと訂正されたことがありました。どのタイミングで万歳をすればいいのかがわからないで周りを見渡してしまった議員が今日は印象的でした」