国民年金の納付期間が「5年延長」に?もしそうなったらどうなるの?
もし国民年金の保険料納付期間が5年延長となったら、どんな影響が?
もし、国民年金の保険料納付期間が5年延長された場合、まず考えられることは、年金を満額を受け取るのに必要な保険料の総額が増えることです。 令和5年度ベースの保険料、1万6520円を基準に考えてみましょう。現行の納付期間480月では、払い込む保険料の総額は792万9600円です。これが5年延長されると、納付期間が今までより60月増えてトータルで540月となり、支払う保険料の総額は892万800円と、現行制度より99万1200円も増えることになります。 また、この保険料分の支出を賄うために、65歳、またはそれよりも先の年齢になっても働きつづける人が、今まで以上に増えることも予想されます。 なお、会社員など厚生年金加入者は、厚生年金と同時に国民年金にも加入していることになるため、国民年金の保険料納付期間の延長はひとごとではありません。
まとめ
上記より、国民年金の保険料納付期間が5年延長される可能性はそれほど低くないことが分かりました。それによって私たちが支払う国民年金の保険料は、100万円近く増加することになります。今後の詳細な流れは、2024年の財政検証によって明らかになることでしょう。 年金は全ての国民の老後に関係する重要な事柄です。今後も関心を持ち、年金について考えていきたいところです。 出典 日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 令和5年4月分からの年金額等について 厚生労働省 給付水準の将来見通し(平成26年財政検証、人口 中位ケース) 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部