「悔しい。小さなところが失点に繋がる」初先発も3失点関与の長谷部誠が語った“感覚のズレ”。それでも指揮官は拍手を送った「静かなリーダーが必要だった」【現地発コラム】
「もう少しシンプルにプレーしなければいけなかった」
ただ、結果として3失点全てに絡んでしまった。 「1点目は足を閉じるべきだと思うし、2点目はPKの部分もそうなんですけど、その前のところで時間を考えて、後ろで繋ぐっていうよりは、もう少しシンプルにプレーしなければいけなかったと思う。3失点目は不運といえば不運なんですけど、ああいうところで、しっかりとクリアできるかできないかっていうのはね。個人的には非常にできた部分ももちろんあれば、そうじゃない失点というところで非常に悔しい試合でしたね」 長谷部らしく一つ一つに責任感を持ったコメントを残している。1点目はシュートへのアプローチが少し遅れ、股下を抜けたシュートがこぼれ、堂安のゴールとなった。2失点目は自陣で軽率なパス回しからのボールが長谷部へとこぼれ、出足が一瞬後れた足が、ボールをさらいに来た相手FWをひっかけてしまった。 3失点目はセットプレーからの流れでクロスボールに懸命に競ったが、オーストリア代表ミヒャエル・グレゴリチュにヘディングシュートを許してしまう。このセットプレー前にずれを見つけたトップメラー監督が選手の配置について大きな声で指示を出していたが、それが誰にも届かなかった。 「やっぱり個人的なところで、一歩(相手に)寄せ切るところであったり、パスを出すタイミングだったり。そういうところの部分は久しぶりだったというのもあった。本当に小さなところなんですけど、そういう小さなところがやっぱりこういうレベルでは失点に繋がる。本当に感覚的なものなんですけどね」(長谷部) フランクフルトはヨーロッパカンファレンスリーグの決勝トーナメントプレーオフで、日本代表DF町田浩樹がプレーするベルギーリーグのユニオン・サン=ジロワーズに敗れた。リーグではまだ6位につけてはいるが、安泰とは言えない。 指揮官は「システム的に変化させた方がいいのか考えてはいる」と口にしており、今後メンバー構成も含めてテコ入れが行われるかもしれない。ここ数シーズン、チームの危機をいつも救ってきた長谷部だが、果たして今季もそんな役割が回ってくるのだろうか。 取材・文●中野吉之伴
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