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江戸時代から続く芸者さん。 その数は激減している。 日本の伝統を継ぐ人になりたいと日々稽古に励む、ススキノで最年少の芸者、小梅さんの姿を追った。 この道に入って6年目。 小梅さんは札幌・ススキノで最年少、25歳の芸者である。

小梅さんの挑戦

5月、小梅さんが呼ばれたお座敷。 テーブル形式のパーティーでも芸者が呼ばれたら、そこは「お座敷」だ。 「うちの娘にも小梅ちゃんみたいになってほしいな」（客） 「おいくつなんですか?」（小梅さん） 「いま5年生」（客） 「かわいい」（小梅さん）

日本の伝統文化に憧れ

「今まで大切にされてきた文化、急になくなってしまうのは寂しい。伝統を継ぐ人になりたいと思った」（小梅さん） 小学1年生から習字、高校生のときは弓道と、日本の伝統文化に憧れていたという小梅さん。 高校卒業後、歌や三味線の技術を身に着けようと、週に6日、師匠のもとに通う生活を始めた。

現代の芸者事情

午前中に稽古が終わると、週に2日は茶道や太鼓、小鼓の稽古もつけてもらっている。 昭和の初めごろ、札幌だけでも芸者は700人を超えていたという。 昭和20年代から30年代にはススキノに芸者を呼べる料亭が40軒以上もあった。 「姉さん方が継いできた文化をこうやって仕事に、生業にさせていただいていることに責任を感じる」（小梅さん） 札幌の狸小路商店街の初売りでは、芸者がおとそを配るサービスも行われていた。 しかし、時代はキャバレーやクラブの全盛期に移り、お座敷は少なくなる一方だった。

小梅さんの決意

現在、ススキノにいる芸者は20代から80代までの12人だけである。 小梅さんは高校3年生のとき、芸者になるための面接を受けた。 「（小梅さんは）セーラー服を着て商工会議所に来たんです。手帳を持ってきて質問をちゃんと書いてきたっていうのが、一生懸命やってくれるって思った」（小梅さんを面接したはな恵さん）

昔から受け継がれてきたお座敷遊び

真ん中に置いた道具を取られたらグーを出す「金毘羅船々」。 塗り箸で碁石をつかむ「碁石拾い」。 ひもの付いた栓抜きを使って瓶を釣り上げる「瓶釣りゲーム」など。 お座敷遊びはさまざまである。