実父から性虐待訴訟は40代女性の訴え届かず 広島高裁が控訴棄却 「こんな日本でいいんですか?」
子どものころの性虐待が原因でPTSDを発症したとして、40代の女性が実の父親に損害賠償を求めた裁判で、広島高裁は控訴棄却、女性の訴えは届きませんでした。 この裁判は、広島市内の40代の女性が、保育園から中学2年生までの間、実の父親に性的な行為を強要されていたことが原因でPTSDを発症したとして、約3700万円の損害賠償を求めたものです。 広島高裁は父親によるわいせつ行為は認定したものの、不法行為から20年がたってからは請求する権利はないとして一審判決同様、女性の訴えを退けました。 会見で原告の女性は上告することを明らかにし、訴え続けることにも意味があると話しました。 控訴した40代女性 「だまってたら何も変わらないし上告せずにこのままあきらめるほど苦しいことはないなと思って。こんな日本でいいんですかって。」 控訴棄却を受け、性虐待への司法判断に抗議の声をあげるフラワーデモが広島市中区の本通商店街でありました。 全国各地で性暴力で訴えられた男性の無罪判決が相次いでいることに抗議し、全国で始まったもので広島市では、7回目です。 寺西弁護士 「性被害を受けた方は皆さん自尊心、尊厳を著しく傷つけられています。ぜひ立ち上がれる方は立ち上がっていただいて、それ自体が力になると思っています。」