〝巻き込まれ〟以外にも…エスカレーター事故を防止するための注意点 もしも遭遇したら?
よく議論になる「片側空け」は?
また、よくアナウンスされることですが「乗降口付近では、立ち止まらないでください」。これは「他の利用者の通行を妨げて転倒事故になるだけでなく、利用者同士の接触が原因で思わぬ事故につながることもある」ため。「安全のために、エスカレーターの乗降口付近は広くあけてください」とします。 エスカレーターでの喫煙も禁止です。これは、「たばこの火がステップの隙間からエスカレーターの内部へ落ちて、火災の原因になる」ことがあるから。 また、前述したようにエスカレーターでの歩行や走行は禁止なので、追い越しも禁止です。「立ち止まって利用を」と同協会。 「片側空け」はよく議論になりますが、「ケガをしている人、体の不自由な人のためにも、片側歩行はお止めください。片方の移動手すりにしか、つかまることのできない方もいます」(同協会)。
もしも事故に遭遇したら
目の前でエスカレーターの事故が発生した場合、どうしたらよいのでしょうか。 服などが巻き込まれるなどした場合、同協会は「まずは声やジェスチャーなどで周辺の方に状況を伝えることが第一です」とします。 「各エスカレーターには、乗るところと降りるところの2カ所に『非常停止スイッチ』が設置されており、所有者・管理者の責任でもって作動させるのですが、緊急時は現場に居合わせた方にスイッチを押していただくこともやむを得ないと考えます」 居合わせた人がスイッチを押す場合、二次被害などを防ぐため、他の利用者に「非常停止ボタンを押します」「エスカレーターを停止させます」などと声かけをしてほしいとのこと。 そして、「施設の警備員等に声かけいただけると、救急、周辺安全確保、復旧などがスムーズに進むと思われます」と話しています。