久石譲氏 クインシー・ジョーンズさん追悼 自身の名前の由来に「音楽を豊かにしてくれてありがとう」
宮崎駿監督作品をはじめ数多くの映画音楽で知られる作曲家・久石譲氏（73）が5日、91歳で死去した米音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズさんを追悼した。 【写真】クインシー・ジョーンズさん（左から2人目）とマイケル・ジャクソン（右端、AP） レコード会社を通じてコメントし「僕の名前は久石譲で音読みでクイシジョーとなり、それはクインシージョーンズの当て字だ」と久石さんの名前の由来となったことを明かした。 続けて「彼のレコーディングワークは本当に素晴らしい。昔耳コピして譜面にした。すると無駄な音がほとんどないことに気づき唖然とした。音楽を豊かにしてくれてありがとう、彼の冥福を心より祈ります」と偲んだ。 ジョーンズさんはマイケル・ジャクソンさんやフランク・シナトラさんのヒット作を手掛けたことで知られ、3日、ロサンゼルス郊外の自宅で死去した。広報担当者は安らかな最期だったとの声明を発表した。 1933年、中西部シカゴ生まれ。11歳の頃から音楽に触れ、14歳の時に当時16歳だった盲目の歌手レイ・チャールズさんと出会った。シリンガー音楽院（現バークリー音楽大学）を卒業後、ジャズトランペット奏者や編曲家を経てプロデューサーとして活躍した。 マイケルさんとは78年公開の映画「ウィズ」で出会い、共同プロデュースしたアルバム「スリラー」（82年）は売り上げ世界一としてギネス認定された。トップスターが一堂に会した「ウィー・アー・ザ・ワールド」（85年）もプロデュース。マイルス・デイビスさんらも手掛けた。 81年には故大島渚監督の映画に由来する「愛のコリーダ」が日米でヒット。日本では、日本テレビ「ウィークエンダー」のジングルとして「鬼警部アイアンサイド」のテーマが起用された。 ◇ジョーンズさんの主なヒット曲◇ 【ヒット曲】 ソウル・ボサ・ノヴァ（62年） 愛のコリーダ（81年） ジャスト・ワンス（81年） シークレット・ガーデン（89年） 【サウンドトラック】 映画「夜の大捜査線」（67年） 映画「ゲッタウェイ」（72年） ドラマ「鬼警部アイアンサイド」（67～75年） ドラマ「ルーツ」（77年） 【プロデュース】 ヘレン・メリル「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」（55年） ペギー・リー「イフ・ユー・ゴー」（61年） フランク・シナトラ「イット・マイト・アズ・ウェル・ビー・スウィング」（64年） マイケル・ジャクソン「オフ・ザ・ウォール」（79年） マイケル・ジャクソン「スリラー」（82年） USAフォー・アフリカ「ウィー・アー・ザ・ワールド」（85年）
