「何を偉そうに…」ネットで炎上した卓球・伊藤美誠と千葉ロッテ・佐々木朗希の「共通点」
卓球女子の伊藤美誠の“言動”が話題となっている――。 過酷な選考レースを経て、パリ五輪代表から漏れてしまった伊藤だが、リザーブ(補欠)に選出される可能性は残されていた。 【深刻事情…】 佐々木朗希がかつての師匠と“疎遠”に?千葉ロッテとの契約交渉が長引く「本当の理由」 しかし、今月8日に行われた世界選手権団体戦に向けた公開練習で 「私はリザーブというのは向かない。行かないと思う」 とコメント。これが“選ばれても行かない”と解釈され、一部で批判の声が上がった。 「伊藤選手はシングルスの代表入りを逃した際にも、団体での代表入りについて『団体戦に選出されても出るかどうかはっきり決まってない』と述べ、波紋を呼びました。2年間の選考レースは過酷で、誰もがシングルス代表を目指してやってきた。 そのモチベーションが切れた直後に団体戦の質問をされては、気持ちの整理がついていないのは当たり前。あれで叩かれるのはかわいそうです」(協会関係者) 前出の“補欠辞退”発言をめぐっては、伊藤とペアを組んでいた水谷隼氏は、自身のX(旧ツイッター)で胸中を代弁。 《オリンピックは人数制限がとても厳しく、リザーブの選手と男女兼用の練習パートナー1人ぐらいしか会場に入ることができません。バック面に異質のラバーを使う伊藤選手は練習パートナーとしては不向きな戦型です。 また怪我が少ない卓球競技において、リザーブの選手が試合に出場するということは限りなく0に近いです。以上のことから伊藤選手はリザーブに選ばれても辞退する可能性を示したものと思われます》 などとフォローした。 あるスポーツ番組のディレクターは 「伊藤選手は負けん気が強い。代表入りを逃した悔しさをバネに『世界一の選手になる』と決意表明したばかり。仮にリザーブとして五輪に帯同すれば、1ヵ月以上、自分の練習はできない。プロのアスリートとして辞退という決断は尊重されるべき」 と語る。 同様のケースで言えば、プロ野球『千葉ロッテマリーンズ』佐々木朗希投手の契約更改のニュースが記憶に新しい。 佐々木は12球団の大トリを飾る形で、先月27日に現状維持の年俸8000万円(推定)で契約更改。球団との交渉が長引いた理由は、早期の米メジャーリーグ挑戦をブチ上げたためだと報じられた。 「ロッテは佐々木の“体質”を考慮し、手塩をかけて育成してきた。それがようやく結実してきた矢先に、メジャー挑戦を認めるよう要求していると伝わったことから、球界全体で大騒ぎとなった。 選手会をただ一人辞めていたことも、憶測に拍車をかけた。古参のロッテファンからは『何サマだ!』『まずは球団に恩を返すべきだ』という声が上がり、炎上してしまった」(スポーツ紙プロ野球担当記者) ただ、批判はあくまで「〇〇らしい」という憶測が憶測を呼んだもので、当の本人はひと言も言及していなかった。口を開いたのは契約更改の時で佐々木は 「なかなか公の場でコメントを出すことができなかった。ファンの皆様に報道などで誤解など、ご心配をおかけしてしまった」 と謝罪。メジャー挑戦の意志は表明したものの、これは入団当初から言われてきたこと。ロッテの松本尚樹球団本部長は 「一部報道で球団に対してわがままを言っているとかゴネてるとか出ていたが、全くそういうことはない。そこだけご理解いただきたい。こちらにも落ち度があった」 と強調した。 前出のスポーツ紙記者は 「佐々木のうしろに代理店関係者がいて、メジャーのある球団と“話がデキてる”なんて情報も水面下で流れた。佐々木発信というよりも、周囲の“大人たち”の暗闘だったように思う」 と振り返る。 伊藤と佐々木の炎上に共通するのは、アスリート特有の事情を知らない人々の「何を偉そうに」「何サマだ!」というネガティブな感情がある。 それまでのイメージが良かった分、ひとたび“失言”すれば倍返しで叩かれるのが、昨今の流れ。多くの人々が「こうあるべきだ」と根拠なき正義を振りかざしているから余計に厄介だ。 競技に集中したいアスリートからすれば、日本は居心地の悪い国になってしまったのかもしれない――。
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