券面が"ゴールド色"なだけ?「ゴールドカード保有者6割が年収400万円」時代のクレカ選びの新常識
「NISA」で変わるクレカの選択基準
携帯キャリアのクレジットカードが使われるようになったのは、毎月の携帯料金の支出が膨らんだことが大きい。支出が増加したため、それを少しでも減らすべく、携帯会社のカードの特典を活用しようとする人も増えたのである。 そして、今後、家計において支出が増えると予想される項目がある。「資産運用」関連だ。税制面で資産運用を優遇する国の制度『NISA(ニーサ)』は、一種のブームとなりつつあり、’24年1月からは、制度が大きく改善された「新NISA」がスタートする。新たに資産運用を始める人も増えるだろう。資産運用人口はさらに増加し、関連する支出も膨らんでいくはずだ。 その結果、これからは資産運用に強みを持つカードが、ますます重要になると予想される。当然、各カード陣営もそれは承知しており、例えば、投資信託の積立投資をカードで決済するとポイントが貯まるという「クレカ積立」というサービスにおいて、ポイント還元率で各社はしのぎを削っている。 現在、このクレカ積立では、auが「auマネ活プラン」を始めたことで、au PAY ゴールドカードが競合他社をリードしている。それに対して、dカード GOLDは、マネックス証券との提携を発表したばかりで、具体的なサービスはまだ発表していない。中身次第では、クレジットカードの勢力図にも影響が出るだろう。 取材・文:松岡賢治 マネーライター、ファイナンシャルプランナー/証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。
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