「インデックスファンド冬の時代」が来る?新NISAビギナーに必須の「覚悟」とは
新NISAのスタートや日経平均上昇を受けて、株に興味を持つ人が増えている。とはいえ多くの投資信託の中から、どんなものを選べばいいのか、頭を悩ませている人もいるだろう。人気のインデックスファンドの魅力など、新NISAの銘柄選びについて解説する。本稿は、澤上篤人『一生安心したいから「大人女子、投資始めます」』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● セールスマンのオススメ新商品が 実はオススメできない理由 いよいよ2024年から新NISAが始まりました。さっそく新NISA口座を開いた人は、「さあ、買うぞ」と意気込んでいるかもしれません。 では、何を買ったらいいのか。現在、新NISAで買える投資信託は、なんと2000本以上もあります。これではいったい、どれを買っていいのかわからなくても不思議ではありません。 どうして、こんなに品ぞろえが多いのか。これはお客さまの財産づくりをお手伝いするために増やしているのではありません。すべて大手証券会社や銀行が、手数料を稼ぐためにつくり出した投資信託の山なのです。 彼らのおもな収入源は、投資信託の販売手数料、株式などの売買手数料、そして新規発行する株式などの引受手数料です。つまり顧客が株や投資信託を頻繁に売ったり、買ったりしてくれれば、手数料がたくさん稼げて嬉しいのです。 証券会社や銀行の営業はお客さまに投資信託を買ってもらうために、いつでも新商品を必要としています。環境保護とかロボットとか、イマドキの流行りに合わせて急いで投資信託を設定して、「今度、こんな新しい投資信託が出たんですよ」というセールストークで売りにくるのです。このセリフは、季節ごとに新しいファッションを売り出す洋服屋に似ていますね。 「この春はジャケットの丈は短めが流行っています。今、着ていらっしゃるジャケットもステキですが、新しいシルエットを試すと、もっとステキですよ」といった感じで、季節ごとに新商品をすすめられるし、お客さんも流行遅れの格好をしていると楽しくないですから、つい新商品を買ってしまうわけです。 投資信託の場合も、流行に乗り遅れると損をするような気分になって、お客さんは買い替えてしまう。初めて投資信託を買う人の場合は、最近の流行なら、きっとよい商品なのだろうと思って買ってしまう。 そしてしばらくすると、また営業がやってきて、「今度、こんな新しい投資信託が出たんですよ」と声をかけてくるのです。