トップは「S&P500」、日本株の積立投資人気が急浮上=ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年4月
日本株式市場は、今年2月22日に日経平均株価がバブル崩壊前の1989年12月に付けた最高値3万8915円の高値(終値ベース)を34年ぶりに更新し、3月には4万円の大台をクリアした。その後、イランとイスラエルの間の緊張、また、米国の利下げ期待の後退や、急激な円安など不透明要因が増えたことなどによって、日経平均株価は3万8000円前後でもみ合う展開になっている。過去1年間のトータルリターン(3月末時点)では、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が49.0%と頭抜けているものの、「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」は46.44%と肉薄し、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」も41.10%と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の41.16%とそん色のない成績になっている。
積立契約は、足元の運用成績よりも、これからの見通しの良し悪しが重要視される。長らく、「S&P500」や「全世界株式(オール・カントリー)」がトップを独占してきた市場だった。国内株ファンドがランキングに入ってきているとはいえ、2大ファンドである「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と比較するとポイント差は大きい。ただ、その海外株一辺倒だった投資の流れに、新しく日本株という選択肢が意識され始めていることは事実だ。この流れが、今後も続くものかどうか注目していきたい。
ウエルスアドバイザー