【おひとりさま】もうすぐ50歳「貯蓄300万円」で老後を迎えるのは不安…老後の1カ月の「年金・生活費」はどれくらい？
老後はどれくらいの生活費がかかるのか
年金受給額を確認したところで、次におひとりさまの老後にかかる生活費を確認しましょう。 総務省統計局「家計調査報告書（家計収支編）」によると、65歳以上単身無職世帯の支出とその内訳は以下のとおりです。 ●65歳以上の単身無職世帯の支出（月額） ・食料:4万103円 ・住居:1万2564円 ・光熱・水道:1万4436円 ・家具・家事用品:5923円 ・被服及び履物:3241円 ・保険医療:7981円 ・交通・通信:1万5086円 ・教育:0円 ・教養娯楽:1万5277円 ・その他の消費支出:3万821円・諸雑費:1万3803円・交際費:1万5990円・仕送り金:1010円 ・直接税:6437円 ・社会保険料:5799円 合計:15万7673円 税金や社会保険料も含めた月の平均支出は15万7673円となっています。内訳としては、食費が月4万103円ともっとも高いです。 厚生年金受給者の平均年金月額は14万3973円のため、毎月1万3700円が不足します。年間で16万4400円、10年間で164万4000円、20年間で328万8000円の不足です。 老後生活を20年間続けると、貯蓄300万円あっても生活資金が足りなくなることがわかります。 また、月6万8000円の国民年金のみを受け取る人は、毎月8万9673円の生活費が不足します。年間で107万6076円、10年間で1076万760円、20年間で2152万1520円の不足です。 貯蓄300万円では、まったく生活資金が足りません。
今から老後に向けた資産形成を始めよう
本記事で紹介したとおり、貯蓄300万円で老後を迎えるのは不安が大きいです。 そのため、安心して老後生活を送りたい人は、今から資産形成に取り組みましょう。NISAやiDeCoを活用すれば、非課税で効率的に資産運用がおこなえます。 ぜひ、これらの制度を利用して老後に向けたお金の準備を始めてみてください。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]（令和5年）」 ・厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・金融庁「NISAを知る」 ・総務省統計局「家計調査報告書（家計収支編）」
苛原 寛
