護身術を指導、男に手をつかまれた女子児童が腕にかみつき脚を蹴飛ばして逃げる「命が一つ助かった」
――自分や周囲の人の命を守るためのポイントとは。 「相手をノックアウトするまで戦う必要はないということ。暴漢に襲われた際は、相手をやっつけてしまうのではなく、ひるんだ隙に逃げればいい。学校に不審者が侵入した時も、警察官が駆けつけるまでの時間稼ぎをすることが大切。正義感を出しすぎて何が何でも相手を取り押さえようとすれば、自分がけがをして肝心の子どもたちを守れなくなってしまう」
――今後の展望を聞かせてほしい。 「私の活動は、一人でも多くの人に安心して生活してもらうための提案のようなもの。自分で自分の身を守れる人を、少しでも増やしていくことが目標だ。今後は活動の裾野を広げていくために、後進の育成にも力を入れたい」
◆ひらお・まさあき=福岡県久留米市出身で、高校時代に空手を始めた。現在はみやき町で厨房機器などの販売会社を経営しながら、基山町の空手道場の指導者や護身術教室の代表を務める。長年の活動が評価され、今年9月には警察庁長官と全国防犯協会連合会長から「防犯栄誉銀章」の表彰を受けた。車を運転しながら大きな声で昭和の青春ソングなどを歌うのがストレス発散法だ。