埼玉、県内全域で積雪 秩父で9センチ、熊谷で4センチを記録 交通への影響、気象庁など警戒呼びかけ
本州の南岸を進む低気圧の影響で、関東甲信の各地では5日、雪が降った。6日朝にかけて山沿いや山地を中心に広い範囲で警報級の大雪となり、東京23区を含む平地も雪が積もる見通しだとして、気象庁と国土交通省は交通への影響に警戒を呼びかけた。 気象庁によると、低気圧が発達しながら本州南岸から日本の東へ進む。雪のピークは5日夜遅くまでだが、6日朝は気温が低くなるため「通勤時間帯の積雪や路面凍結による交通障害に注意してほしい」と強調した。 埼玉県内は5日、南岸低気圧の影響で、県内全域で雪が降った。熊谷地方気象台によると、同日午後5時時点で、秩父市で9センチ、熊谷市で4センチ、さいたま市で2センチの積雪を記録した。 雪が降り続けた影響で、行田市では同市本丸にある忍城も雪化粧した。人影は少なかったものの、中には傘を差しながら、風情ある忍城を写真撮影する人の姿も見受けられた。 写真撮影していた熊谷市在住の看護師黒木ゆう子さん(46)は「雪が降るのは年に1回ぐらいなので、昼休みに撮影しようと思っていた。雪が積もった忍城はすごくきれいだった」と話していた。
秩父市中心部では5日午前11時過ぎに細かい雪が降り出し、昼過ぎから積もり始めた。市教委によると、雪の影響で市内の一部中学校などは下校時刻を早めた。一部小中学校などでは、6日を休校または、登校時刻を2時間遅らせる措置を取った。 同市野坂町の西武秩父駅前は、雪に埋もれた歩道を滑らないよう慎重に歩く駅利用者の姿が目立った。西武バスは午後0時半以降、西武秩父駅―三峯神社と、同駅―中津川間で運休した。 学生仲間と1泊2日の秩父観光に来ていた横浜市の土口香衣さん(18)は「雪が降るのは夜からだと聞いていたので、昼間は市街地散策を楽しもうと思っていた。観光は昨日楽しめたので、今日はおとなしく帰ります」と笑顔で語った。 雪かき作業に追われていた秩父市の60代男性は「今年は暖冬と言われているが、それでも雪は降るもんだね。明日は一日中雪かきに追われそうだ」と話していた。
【関連記事】
- 落下…美しい氷柱、雨で解け落ちる “三十槌(みそつち)の氷まつり”一時休止に 「秩父三大氷柱」で唯一、自然の寒さだけで凍るスポット 2月25日まで開催、氷柱が成長すれば再開の予定
- 神様にお願いするしか…山間の清流を注ぎ、寒さで凍らせる「天然氷」 暖冬影響で12日遅れの切り出し開始
- 秩父三大“氷柱”オープン、大きなサイズ完成 客が5万5千人訪れる観光スポット 今回は暖冬で苦戦、今後も極寒は困難か 氷柱に頼らず、さらなる魅力強化へ新アイデア楽しみ
- お待たせしました! 1週間遅れで「秩父三大氷柱」シーズン到来 日中の暖かさで氷柱育たず 見頃は今月下旬
- 週末、埼玉県内に雪 秩父では20センチ予想、熊谷地方気象台が注意呼びかけ 警報級大雪の可能性も